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ボスはクリスタルを取り出した。そのとたんに彼女の顔が真っ青になった。「これって…」彼女は1歩前に進んだ。「これは10年前に盗まれた家宝だ。そして盗まれた家に住んでいた人は…彼女だ」ボスは彼女を指さした。「貴様か!」彼女はボスにとびかかった。
だが、ボスはもうそうなることを知っていたかのようによけた。「話を聞け」彼は彼女を説得しようとしたが、彼女の耳には届かなかった。
彼女は足から落ちるとまたとびかかった。ボスは神並みの速さで彼女を取り押さえた。「ちゃんと話を聞け、この話聞かずが!」ボスは地面がきしみそうな大きさで叫んだ。
「…」彼女は正気を取り戻したらしく、静かになった。「声は取り返したものだ、この私が意味もなく盗みをするわけないだろうが!」怒りの風船は破裂していた。
「ごめんなさい…」彼女は静かになった。「分かればいい、ほれ、これはお前のであろう」ボスは彼女にクリスタルを投げた。彼女は慌ててキャッチし、大切そうに持った。
「さっきからついてきている奴はどうするの?2人いるけど」彼女は砂漠の東を見た。そこには一つの山があった。しかし、そんなものどこにあってもおかしくない。
そちらからはほんの少しだけ気配がするのだ。しかし、その気配はデリルガ、333番と666番には感じ取ることができなかった。「誰もいないと思うけど」デリルガは首をかしげていた。333番も666番もそこには誰一人見えなかった。
「見えないのか?お前たちもまだまだだな、あそこにいるではないか。2人が」ボスにまでも言われ、666番は心の中で焦った。だが、いくら見てもそこには誰一人いなかった。「???」333番の顔も全くわからないと言っていた。
「見えないのならどうでもいい、早く出てきな、そこにいるのはもうわかっている」彼の声は小さかったが、地面をよく響いた。地響きを起こすほどだ。いったいどうやったのかは誰一人わからない。
砂の山が少し崩れたと思うと、その中から少年少女が出てきた。2人とも何かに驚いている顔だ。「今の振動は…」どうやらボスが鳴らした新藤のことらしい。「それではいったいなぜ私たちを尾行していたのかを教えてもらおうか」ボスは2人をにやりとにらみつけた。「は、はい…」2人はその場にへなへなと座り込んだ。
「僕たちはあなたに会いに来たのです」少年はボスを見上げた。目を見れば真剣だということなど簡単に分かる。「ほう、なぜだ?」ボスは少し興味を持ったらしい。「ある方にそう言われたからです、5年前に」そう聞き、333番は驚いた。「まさか今までの5年間ずっと探してたってこと!?」2人は同時にうなずいた。
「まあとりあえず私の場へ戻ろうか、ここで話していても暑いだけで意味がない」6人は買えり途中、砂漠から出ると歩き出した。2人が早すぎてほかの人たちが疲れ果てたからだ。「お前たちも特訓しなくてはならないな」ボスはため息をついた。「はい…」デリルガ、333番と666番は息を荒くしながら答えた。
「そういえばお前たちは疲れていないのか?」少年と少女は普通に立っていた。額には汗を出していたが、息は全く荒くなっていなかった。「5年間、走り続けましたから」ボスは感心していた。「なるほど、それならこれをとってこい」ボスは小石を拾い上げ、遠くめがけて投げた。2人はその意思めがけて走り、少年のほうがキャッチした。
そう聞き、3人は悔しかったが、思った。
す、すごい…

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