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影を食べる
普通はおかしく感じるが、これは事実でふざけていない。僕は色々試していると、あることに気づいた。
シャドウインをしている間、僕が少し顔を出し、空気と影の中で口を開け、前に進んでから口を閉じると、口の中に何かぬめぬめしたものが口に入る。理屈は分からないが、最初は驚いて吐きだそうとしたほどだ。めちゃくちゃ変な感触で味もないが、食べることに成功すると体力が上がり、傷口が癒えるし魔法を使える量も増える。僕は一度めちゃくちゃ食べたが、全くお腹は膨らまなかった。それから数時間後、僕の力はまた元に戻った。だから、僕が予想したのは簡単だ。食べれば食べるほどその功化が消える時間が増えるということだ。だから何かをしたいときはできるだけ食べ、その時間以内にしたいことをするということだ。僕はさっきこの中に入る時、大量に食べた。大体5時間ほど保つだろう。
「んで、どんだけ先にあるんだ?」僕は食べたが、彼は昔から僕より訓練を重ねていたため、僕よりはスリスリと障害物をよけれる。だが、あの時からシャドウアイだけは忘れていたらしく、それは僕の方が遠くを見れる。「大体5キロ先だ」「あいつら頑張ってるなー」彼は笑ったが、すぐに真剣になった。
「少しスピードを早めるぞ」僕たちはお互いにうなずきあい、スピードを約時速40㎞から約時速80㎞にした。
「行くぞ!」「おう!」

2人は黙り、ただただ前を向いていた。
「…」二人は離すことを忘れていたのではなく、真剣にしていたからでもない。ただ、話すことがなかったのだ。
「ンで…何すんだっけ?」あまりにも長かったせいで、彼はやることを忘れてしまっていた。まるで気が遠くなりそうだ。
「相手を倒す!…」僕はその時あることに気が付いた。「そういえば敵の方を味方としてしてたんじゃないっけ?そんじゃあどうしてこっちに来たんだ?どうしてこっちの味方になった?」
彼は一瞬だけ考えた。答えた。「暇だったから」僕はへ?と顔をゆがめた気がした。「どういう意味?」彼は嫌な顔をしながら言った。「向こうで楽しもうとしたら向こうは真剣すぎてさー、ふんに入るのも一苦労だったよ。自分に偽物の名前を付けて顔も変えて色々ごまかして入れたと思ったら急に群と一緒にこっちへ突入だよー、暇がないからねー。こっちは愉快そうかなーと思ったし僕が出たら面白いかなーって。大当たりだったよ」僕は苦笑いをした。「マジかー。そんな簡単な理由で…逃げ出すね…」僕はどよーんとした。
「まあまあ、いいじゃんか、そんなこと」僕は彼を見た。「いや、そんなことじゃないっしょ」急に彼が笑い出したので、なんとなく一緒に笑った。
ハハハハハ…

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