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「初め!」僕はまず塀を作った。これで少しの間は守れるだろう。
そう思っていた。
だが、全く違った。彼女は壁にこぶしを振り落とすと消えた。
周りを見たがどこにもいない。「上か!?」僕はギリギリのところでよけることができた。
彼女は少し驚いていた。「よけるとはね…それじゃあこれはどうだ?」彼女は予想外のことをした。
分身だ。だが、少しぶれていた。「これは私が高速で動いて作り出したもの。攻撃は当たらないよ」
だが、僕も超能力者だ。そう簡単に負けない。地面に手を置くと目を閉じた。
彼女の位置はある程度分かる。後は速さをつけるだけだ。僕は2つをチャージするとその一つを使って光の速度で彼女に突っ込んだ。
彼女は容赦できないものだった。僕は2つ目のチャージを使い、こぶしを払めがけて飛ばした。2つを合わせれば普通、人間なら腹を突き抜ける。だが、彼女は人間の能力をはるかに超えている。この力は僕の力をぎりぎり越しているかもしれないし、越していないかもしれない。だが、分かるのは一つ。これだけでは負けないということだ。
彼女は吹っ飛んだ。口から血を吐き、目は真っ白になっている。「少しやりすぎたか」僕は手を握った。彼女は一度立ち上がった。僕の力は強くしすぎている。彼女はすぐに倒れた。
それから数秒後、何かが横から殴ってきた。彼女だ。数ミリ秒前、彼女は地面に倒れていた。はずだった。だが、今は僕を横から殴りかかっていた。
意識が戻っている。口元にはまだ血が残っていたが、元気満々だ。僕は痛みをすぐに再生した。まるで化け物だ。彼女は。普通なら痛みを感じない僕の体に痛みを感じさあせたのだから。
すぐに再生したが、僕は数年ぶりに痛みを感じた。「地形編集」僕はそこらじゅうに壁を作り、僕にとって駆け回りやすいようにした。
僕にだけという感じにしたはずだったが、なぜか彼女も軽々と飛び回っていた。「あいつは本当に何者なんだよ…」とりあえず集中した。集中しないと負けると分かっているからだ。1秒も見逃すことができない。
僕はもっと壁を作った。作りすぎかもしれない。そして駆け回ると、彼女を見つけた。だが、彼女は壁の中にいた。本当にだ。彼女は正真正銘、僕が作った壁の中に入ってしまったようだ。
「もしも降参するならそこから…」簡単に終わったと思ったが、そう簡単には終わらなかった。彼女は自力で壁を砕き、出てきた。「とりゃー!」彼女は思いっきり殴ろうとしてきた。「瞬間移動!」間一髪でその場から脱出ができた。だが、彼女はすぐに追ってきた。「いやいやいや、早すぎだろ」だが、まともにパンチをくらい、吹っ飛んだ。
その威力はさっきよりも荒ましい。いくら飛んでも止まらない。自力で小間ろうとしたが、無駄だった。空に飛んでもそのまま威力に負け、飛び続けた。
少しすると星を1周した。彼女は僕が回ってくるのを待っていたかのようにこぶしを構えていた。「瞬間移動!」すると、未来を察知したかのように僕が移動した場所へと表れた。
これが続けば僕は負ける。体力をなくすと負ける。再生ができなくなってしまってはこっちの不利だ。食料を自分で作ろうとしたって体力の無駄遣いだ。作ったとしても食べ終わらないか、食べ終わったとしてもそれを作るために使った体力よりも修復する体力は少ない。もちろんだ。食べ物以外にも作らないといけないものがあるからだ。
僕は心のどこかれこう思っていた。「負ける」と、「勝てない」と。

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