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私+君‐君は私のことが見えないんだった

目が開けれたときには目の前がくらんでいた。
私は2回から落ちたの?
体はうまく動かない。
口も開かなかった。
うなり声しか出せなかった。
体を無理やり動かそうとしたが、体がきしんでとても痛む。
本当に…2階から落ちたの?私は… まだ何もわからなかった。
私の意識はまた消えた。

君は椅子に座っていた。
「…」顔色は悪く、その横には私の親がいた。
その近くには大きなドアがあった。
そして、その上には『手術中』というランプが真っ赤っかについていた。
「…」その場は静かなままだった。
数分経つと、一人の医者がドアの中から現れた。
「大丈夫なんですか!?」お母さんが医者に駆け寄った。
医者の表情からして、悪い予感しかしないかった。
「助かりました。傷は約3か月で完全回復するでしょう」
それを聞いてお母さんはほっとしていた。だが…
「ですが、植物状態になってしまいました。意識を取り戻すかは…」
お母さんは跪いた。「そ、そんな…」
お父さんは腕を組んだまま震えていた。
「…」君の額には塩水が流れていた。
植物状態になれば意識を取り戻す可能性も低い。
しかも、高い可能性ですぐ死んでしまう。
「もしも意識が戻れば報告させていただきます」
医者は頭を下げると、また中へと入っていった。
「…そんな…」お母さんは地面に倒れこんでいた。

「…n…」私は起き上がった。
何か違和感を感じる。
ここは病院に見えるが、どこか見たことがない場所にも見える。
私はベッドから立ち上がって周りを見た。
「ッ!」ベッドを見てみると、私がいた。
だが、ピクリとも動かずに口からホースみたいなものを入れてある、私。
「こ、これは…」すると、後ろから声がしてきた。
「それは本当の、あなたです」私はさっと後ろを見てみた。
そこには一人の男性が立っていた。
すらりとしていて、白い長袖長ズボンに白い帽子、白いマスクを着けていた。
「あなたは…」彼は頭を下げた。「名乗るほどの者ではありません」彼はベッドに寝込んでいる私を見た。
「昔に私は同じことをしました。人の命は助けることができましたが、誤って植物状態にしてしまった。私は自分を責め、死ぬことを決意したのだ」私はただただ、彼を見るだけだった。
「君もこのまま死なせるわけにはいかない。だから私は君を助けようと思う」彼は私を見てきた。
私は軽く頭を下げた。いったい何が起こっているのかはまだ理解ができていない。だが、彼についていったほうがいい気がする。
「君は今、植物状態だ。体は動いているが、脳の一部が動かなくなったということだ。だから、君は本体としては一切動くことはできない」
私は目を丸くした。話は聞いたことがある。植物状態になれば数か月で死ぬことが多いと。
私は死ぬのだろうか。今、君を残して、私の家族を残して。
私は昔から変わった。
死ぬのが怖くなった。
死にたくない。
「本当にそう思うのならば、私が助けましょう。しかし、命の保証はありません。起きればこのことは忘れてください」
私は深く頭を下げた。「ありがとうございます!」私と彼はそのままその場を去っていった。
一つのドアを開けると、そこには君と親がいた。
「!」私が駆け寄ったが、気づかなかった。
そうだった。
『君は』
これは違う世界です。私たちのことは見えませんよ
『私のことが見えないんだった』

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