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「ま、まあ、誤解がとけて良かったよ」僕は本当に心の中からほっとした。
だが、今度は『死』にほんのちょっとだけ近い問題が現れた。
ベッドに入ると、目を閉じた。
ん? 僕はおかしなことに気が付いた。
いくら目を閉じても夢の世界へと引きずり込まれないのだ。
あれ? 僕はまた起き上がった。
何が起きているのかわからないが、他のみんなも寝れていないようだ。
「どうしてだろうか…?」僕たちは周りを見た。「あ!」急に七海が大声を出したので驚いてし合った。
「ど、どうしたんだよ」僕たちが近づいていくと、彼女の手にはま類物があった。「『逆睡眠ガス』だ…」
その名前を聞いて、普通にどんな機能かは想像できた。「まさかそれで寝れなくなったわけじゃないよね…」
彼女は少し困った顔で笑ってきた。「ぴったりそれだよ!私たちは今夜、寝れなくなったの」
「まじかよ…」僕はため息をつくことしかできなかった。
だが、良かったところはそのおかげで夜中でも充分頭が回ったということだ。
僕は頭を回した。
彼女は僕を憎んでいたから僕を殺そうとした。
問題はそこだ。彼女はそんな理由で僕を殺すか?普通ならいたずらとかいじめで終わらせるだろうけど、どうして寄りにもよって『殺しなんだ?』
僕は彼女の前に座った。「ねえ、ちょっと話があるんだけど」彼女はとても罪悪感を感じていたのか、めちゃくちゃ緊張していた。
「どうして僕を殺そうとしたんだ?」普通の質問だった。でも、僕はとても気になった。
彼女は数秒沈黙に陥ると答えた。「そういえばなんでだろう…前は斉木様の友達だったからと持っていたけど。。今は覚えていない」
やっぱりだった。彼女は確かに僕を恨んでいた。それは多分本当だろう。だが、だからって僕を殺そうとするはずがない。
彼女の心を爆発的に暴走させた何かが起こったんだ。「それじゃあまた聞くけど、誰かから何かをもらったかかった覚えはある?」
彼女は腕を組んで目をつぶり、前のことを思い出そうとした。
すると、彼女は何かを思い出したらしく、手に拳をポンッとたたいた。「そういえば変な男性がこれを渡してきたの」彼女はジャージの裏ポケットからボタンを取り出してきた。
「あ!」それを見た七海の口から声があふれ出てきた。「それって…『リアルボタン』だ…本当は大失敗作で数少ないはずなんだけど…あの『リアルテキスト』に乗っ取られたけど」彼女は僕と出会ったときに出したあのスマホとボタンを取り出してきた。
「どうしてこのボタンは失敗作なんだ?しかも大失敗作なんて…」僕は疑問に思った。「これはスマホよりもAI力が優れていないんだ。まあこんなものの中に入れるからね。もう少し大きくすればよかったかもしれないけど、この大きさ、時々勘違いすることがあるんだ。だから販売されてから2日で販売中止になったんだ。私は販売されてからすぐに買って、試してみたら厄介なことに出会ったよ…だから一切使っていないんだ」僕はその時気付いた。「どこで買ったの?」私は外を指さした。
「よく地面の中で打てあるんだ。ある眼鏡をつけるとGPS的な奴でどこで売られているかわかるようになっている。そこに行ってこの宝石を取り出すと地面をすり抜けて店の中に現れる」彼女が宝石を手に取ると、地面をすり抜けた。
僕はびっくりした。「こんな風になるんだ…」数秒後には七海が部屋の中に入ってきた。
彼女の説明によると、どうやら人目につかないところに出てくるらしい。だけど、それの問題は一度見たところに現れると、他の人たちはおかしく思えるらしい。「でもどうしてここで?」彼女は先話していた眼鏡を取り出してみると、目を丸くした。「場所が目の前の道だ…」また彼女の説明を聞くと、どうやら範囲は10メートルらしい。ちょうど彼女が座っていた場所は中心から10メートルの遠さだったようだ。
これの問題といえば飛行機の中で間違えて手に取ってしまうと、飛行機の中に戻るのは道具を使わないといけないということだ。しかも、飛行機は動くのでいつ真上にあるかはわからない。
「それと、どうやって新しい道具が売られてるってわかるの?」彼女はあの『リアルテキスト』を取り出してきた。
携帯はもう一度見てみると、分厚さは1.5㎝ほどで、結構分厚かった。
「これは『リアルテキスト』意外にもいろいろと機能があってね、その中には新しい道具が出てくると教えてくれるアプリもあるんだ。このスマホの本名は『スマホ』だよ」だが、彼女はそれを見せてくれなかった。まあ、そんなものを僕みたいな凡人に教えるわけにはいかないだろうが。
「ということは犯人がいるとすればこれを知っている人ってことか」彼女は頷いた。
僕はその時ふと思ったことを訊いてみることにした。彼女がわかる気はしないが、訊いてみることに悪いことはないだろうと思った。
「他にその道具を持っている人は知らない?」彼女は少し考えてから首を振った。
まあ、彼女がどこから来たのかわからないといわれたときからもう予想できていた。
「でもさ…その道具って壊れた時、どうやって修理できるの?普通の修理工では修理できない気がするけど」
すると、彼女は5回手を鳴らした。『スマホ』とあの宝石、メガネ、『リアルボタン』は消え、代わりに一つの袋が現れた。
「この中に入れた者は何でもどこかに送られて、気づけば戻っている。どうやってやるのかはわからないけど結構便利だよ」
ちょうどその時、いい考えを思いついた。
とても悪い考えかもしれないけど、いい考えだと思っておく。
その時、横にいる少女はおろおろと僕たち2人を交互に見ていた。
「その中に僕たちが入ったらどうだろうか」七海はそれを聞いて叫んだ。
よっぽど否定すべきことだったのだろう。まあ、僕はそんなこと気にしない。
「そんな無茶なことはしないで!この先には何があるかわからないのよ!死んでもおかしくないのよ!」
そんな事充分承知だ。「わかってるさ。でも君が誰なのか、誰が彼女にあの『リアルボタン』を渡したのか知りたくない?」
彼女は少しの間黙っていたが、小さくうなずいた。
「それじゃあ決まりだ…って言いたいところだけど彼女はどうする?」僕は少女を見た。
彼女はさっきまで黙っていたが、口を開いた。
「私も行きたい」だが、僕は首を振った。
「だめだ、君のような無関係ない人に迷惑をかけたくない」
すると、さっきまで真剣だった七海が噴き出した。
「かっこつけてる…」
「何か悪いか?」
「まあ、それもいいんじゃない?」
彼女は一瞬で上機嫌になった。
僕からすれば彼女は気分屋の見本だ。
僕は無理やりでも帰ってもらうことにした。
彼女は記憶がなんくなっていたかったことだし、帰ることはできるだろう。

「それじゃあ準備はいい?」僕たちは頷きあった。
袋の中に頭から突っ込んだ。

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