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結果、彼は突然のイベントに驚き気絶しただけだった。特に大きな出来事ではない。彼の意識が戻ると普通に元気だった。
彼はそのまま学校に戻り、ホノカのことは完全に忘れていた。私がヒカルだということも隠しているのか本当に忘れているのかわからないが全く話さなくなった。
それから数日が立った。私の体はまだ元に戻らない。最近では女子と話したり男子と腕相撲をしたりしていた。だが、男子よりも強いマリナには勝つことができなかった。
マリナの外面はあほに見えるが、実際は優秀だ。外面からはめちゃくちゃあほに見えるが。彼女はそのことを外に漏らさない。だが幼馴染の私は知っている。
彼女は運動面では普通に優秀だと皆が認める。だが、テストであこっそりと毎回100点をとっている。先生にも事情を話しているのか何かは知らないが先生もその優秀さを口にはしない。
だが、彼女が下手なのは一つだけある。音楽だ。彼女は普通に話す声のほうが歌声よりも聞こえ方がいい。彼女の歌声はまるで壊れたレコーダーのようだ。なので彼女は土曜日に個人レッスンを受けている。彼女は面倒だと唸っていたが、私たちクラスメイトからすればほっとする。
彼女は天才差では表現のできないことを身に着けている。有名さだ。このクラスでは一番有名といってもいい。明るいし活発的だ。このクラスで女子にも男子にも人気だ。
恋バナはいろいろと知っているし男子とは腕相撲や指相撲などで遊びまくっている。
全く活発的じゃない生徒にも話しかける。たいてい昼休みには屋上にいる。そこは昼休みのみ行くことが感応で安全のためフェンスが周りを囲んでいる。
そこに行くと彼女は一人の生徒と話っている。彼女の名は思い出すことができない。クラスメイトなのに。だが、少年だということは知っている。
私もヒカルだったころ、ついていったことがある。その少年は穏やかだった。私は友達になりたいと思ったほどだ。どうやら趣味は絵を描くことらしい。毎日屋上で景色の絵をかいていた。
絵を見せてもらうと鏡に移る景色のようだった。一瞬時間が止まったかのように思った。その絵はきれいだ。空も細かく塗ってある。色の選び方が創造にもつかない。空に飛んでいるかカラスだって書かれている。
他のも見せてもらった。すると、マリナの絵があった。それはほぼ写真のようだった。そしてそこにはホノカが書いてあった。だが、そのことはまだホノカを知らない。だからン全に忘れていた。
今考えてみればまたあの少年に会いたいと思った。いつも屋上に座っている。それは知っている。だが、今の状態で話しかけたら少し動揺されると思った。
だが、結果は試さないと分からない、なので私はホノカを連れて屋上に行った。いつものように少年は座っているはずだ。名前はまだ思い出せない。
1歩1歩前に進むと音が頭の中で鳴り響く。ホノカは少年を知らない。そう思う。僕は屋上へのドアを開けて外に出た。
思った通り少年は壁にもたれかかって絵をかいていた。そこにはマリナも座っている。最低な状況だ。だが、その時、予想外のことが凝った。
「お兄ちゃん…」ホノカが駆け出して行った。僕は驚いた。お兄ちゃん?兄?彼が?ほっとしたような悲しいような複雑な気持ちが心の中を横切る。
私は立ち止った。その時心の中で一つの予感が渦巻いていた。
ホノカとはここでお別れじゃないのかと。

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