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歩道を進むとバス停につく。
バス停で待っているとバスが目の前で止まった。
乗り込むと学生がたくさん載っている。同じ学校の制服だ。
この学園では制服を着ていれば髪を染めてもいい。
たいていの人は黒髪だが赤く染めたり金髪に染めたりしている人もいる。
空席に座る。このバスはスクールバスであって、学生以外にも乗ることは可能だ。
一人の老人が乗ってきた。横が空いていたのでそこに座った。
「この学校は楽しいのかね」老人は問いかけてくる。「…」答えることはない。
「まだ行ってなかったな」鼻で少し笑った。この老人とは初めて会う。普通知らない人に声をかけるだろうか。
老人は話し続ける。言葉を返す理由も意味もない。
「一つ言っておこう。この学校は普通でない。覚えておいてほしい」そう言い残すと次のバス停で降りて行った。まるでこれを伝えるためだけに乗ったようなものだ。
少しすると学校の前につき、ぞろぞろと降りた。大学1年だ。新たな生活が始まる。これからはここに泊まる。

学校は大きい。これから数年間、この学校から出ることはほとんどないだろう。安全のため、夏休み以外は学校から出ることを許されていない。
だが、それに不満を持つ者はいない。この学校には何でもある。コンビニや本屋、ゲーミングセンター、カフェなどどんなものでもそろっている。外に出ようと思うのは親と会うためガタイていだ。
だが、もしも夏休みが終わる前に学校へ帰っていなければ退学になる。それは変えれぬルールだ。
なのでたいていの人はその数年間、学校を離れない。だが、この学校内の事故は生徒だけでどうにかするしかない。学校側は何一つしないのだ。
この学園は明るいようにも見えるが悪側も存在する。それは経験しないと分からないことだ。

教室に入るとうるさい。ざわざわと騒がしい。この学校ではベルが鳴らないし授業もしない。だが、授業をしないわけではない。ただ、半分の時は特殊なことをするただけだけだ。
学校のベルが鳴るまでは本を読んでいた。簡単な本だ。だが、ただとても興味深いだけだ。何度も読んでいる。何回も、何十回も。だからここに書かれていることはほぼ記憶している。だから何を聞かれても答えることが可能だった。

その話は置いといて、授業が始まるととても不思議な音がチャイムの代わりに流れた。音楽のようだった。だが、クラス全員の気を向けたほどだ。
1人の男性が教室に入ってきた。「着席」叫んではいないが、心の底に届くほどの迫力が入っていた。体が勝手に動いたのかはわからないが、全員は自分の席にサッと戻った。「授業を始める。」
彼は鋭い目つきでクラスを見渡した。服は灰色のスーツを着ていて、中には黒いネクタイに白いワイシャツを着ていて、ズボンも灰色だ。靴は革靴で黒かった。隙のない男だ。
彼はどこからか一枚の紙を取り出した。折れ目が一つもなく、新品のようだった。いったいどうやったらあんなにきれいにできるのかがわからない。
そこにはどうやら出席が書いてあった。後ろから見てもなぜか表が見えなかった。一人一人出席をとるとき、全員完全に静かだった。誰一人口を動かしていなかった。
「は、はいッ」女子も男子も関係なく緊張しているように見えた。

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