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速く走りたいので、スピードに極振りしました(34)

「とりあえず助けるしかないでしょ」ナギトさんは当たり前のように言った。「そんな簡単に言うけどね、あの1枚の写真でどうやって分かるっていうのよ」すると、ナギトさんは指を左右に動かした。「ち、ち、ち。ちゃんと考えはあるからね。だって今はササミ、鳥につかまってるんだろ?だから空に飛んでいるものを片っ端から調べればいいいじゃん」

その時、私はやることがなくて花見としりとりをしていた。
「寿司」『品物』「のんきもの」『農家』「海賊」『クリ』「リス」『スリ』「り…り…リンゴ」『ゴリラ』「ラッパ」『パンツ』「積木…ていうかこれってよくしりとりでやるパターンだ」『続きをやるよー!キノコ』花見は完全に真剣だった。「氷」『領収書』「しょ…しょ…しょ…醤油!」『弓』「水」『図工』「海」『民族』「国」『忍者』「ウ…」私は迷った。「じゃ…」私は頭の中を探り回って考え出した。「そうだ!弱者」『社会』「ウ…」さすがAIだ。難しいと思ったものを出したのに一瞬で答えられてしまった。『続きを!』私は声だけで押されて続きを言った。「医者」『社長』「宇宙」『運動会』「イルカ」『貝殻』「ラジオ体操」『馬』「真っ赤」『カニ』「日本語」『ゴミ』「三日月 」『金属』「熊」『魔女』「女子」『獅子』「出版社」『シャンプ』「プール」『ルービックキューブ』「武術」『津波』「九州」『裏切者』「民族」『口』これは一生続きそうだった。なので、少し時間を飛ばすことにしよう。

20分後…
「風」『ゼリー』「リレー」『レマン湖』「工具」『グリップ』「プッ、なんてね。プリンセス」『スリッパ』「パイナップル」『ルビー』「美女」『女性』
そういう風にしりとりを言っていると、向こうから何かが飛んで来た。「へ?えー!」私は慌てたが、私を持っていた鳥に当たり、倒された。その後その飛んで来たものはどこに行った川亜から無かった。「わー!」私はまた落ちた。「また―!」私は落ちながら叫んだ。「今度こそ…」今度こそだめだ、そう思った。だが…
グニャー 何かねばねばしたものに落ちた。「グェ」私は運よく地面に無事落ちたが、全く違う問題が出て来た。「うぇ…」私はどうやら翁クモの巣に突っ込んだらしく、体にはねばねばしたクモの糸がくっついていた。腕を振っても取れない。「なんて強いんだ…」私は悔しがった。しかし、動きにくい。糸が太いからかとても不自由なのだ。なので、最後の方法を取り出した。「はー…、」私は思いっきり息を吸い取り…
助けてー!