見出し画像

もっと優しくなりたい。

こんばんは。
国産米粉のパン工房 ジョインズハウスの安田です。

この2週間、あまりに目まぐるしく想定外なことが毎日起こっていた。
1日2,3記事書けそうな勢いのときって、
却って書ききれないもので、数日もnoteをほったらかしにしておりました。

しかし、昨日、もっとも大切なことを知らされた気がして、
書き留めておくことにします。

昨日は、週2日の幸助さんのデイケアの日。
お迎えの車の時間に合わせ、軽く朝ごはんも食べ、
元気に行ったのですが。
11時前に携帯に電話が入りました。
さきほどから足元がおぼつかなくていつもと違う感じです。
付属のクリニックの先生にも観ていただき、
救急の感じでもないのですが、主治医の先生に観ていただいた方が。
というお話。
すぐにかかりつけの病院の予約センターに用件を話すと
あいにく主治医は休み。デイケアで観てくれた先生の紹介状が
出れば、それをもとにほかの先生の受診が可能か判断するとのこと。

折り返し、その旨を伝え、既に午前中の診療は終了したので
午後2時からの受診の最初にしましょう。ということになり。

クリニックに行く前に、多分検査だと帰りは真っ暗だから、
洗濯物を中に入れ、joinが不安にならないように電気をつけて出かける。

2時過ぎに幸助さんを引き取り、一旦自宅に帰り、
かかりつけ病院に電話をする。

すると、その紹介状の内容を前もって知りたいので
先生同士で話し合った後、折り返し連絡を入れます。から、
午後3時までに来られるかどうか聞かれ、もちろん、行きます。
と返事をし、間に合う時間に到着したものの、立体駐車場が万杯。
まずは幸助さんだけ、病院入口に連れて行き、事情を説明し、
私は遠くのやっと空いていた駐車場に停めて急いで救急外来に行くと、
電話対応してくれた女性が彼にずっと付き添ってくれていた。
なんて優しいんだろう、と嬉しくなった。

本来なら救急処置室の対応でもない病状なのだろうけど、
ベッドに横になり、私は幸助さんの椅子にもなる歩行器に座り
MRIの検査の順番待ちをする。

それにしても何室もあるのに1時間半の順番待ち。
それだけそういうひとがいるということだ。
待っている間、隣の人は痰の吸引を何度もされていた。
カーテンで仕切られていているから、わからないけど、
苦しいだろうなぁ。と思う。
そのうち、聞こえないくらいの声で「トイレに行きたいんだけど…」
と言ったとたん「行ける訳ないでしょう。この状態で。」
と家族なのか病院関係者なのか不明だけど、けんもほろろに言われているのを耳にし、こっちまで辛くなる。

そのあと、どうしたのかな。
おむつにしたのかな。
多分、それをしてたとしても、行きたいと言ったということは
普段は自分でトイレに行けたんだろうね。
そういう人がおむつにしろと言われてもなかなか出来ないだろうな。
なんて、他人事ながら思ってしまう。

ニンゲンの尊厳。
そんな言葉が頭によぎった。
多分そのひとだって、健康な時はあって、
今どうにもならないからだの状況になり、
そういう言葉を受けるのなら悲しすぎる。

私が幸助さんと再婚して33年。
一緒になった時、このひとは都会から遠くの知らない土地へ
来た人なんだから、俺は全力で護る。と言ってくれた。
その時は、なんておおげさな、と思ったけど。

娘からもよく、父ちゃんはお母さんを過保護にしすぎ!と
よく言われていたけど、いいんだ、いいんだ。と笑ってたね。
だって、紀子さん大好きだから。と娘の前で恥ずかしげもなく
言ってたな。娘もハイハイ。と笑ってた。

そして今。
そんなこと言ったことさえ、忘れているだろうけど、
今は、そしてこれからは、私が護る。
そう決めている。

誰だって歳を重ねれば、体力は衰え、
視力も弱くなり、耳も遠くなり、食感も触感も、
動作も鈍くなる。
それを、ゴミを扱うようにするひととはつきあわない。
断じて。

同じことを伝えるのでも、そんないいかたはないでしょう。
と思うことがある。
ことばは、変換ができるんだ。

自分がそれを言われたらどう思う?
すこし想像してみよう。

そして、もっと優しくなりたい。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?