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Octomore Edition 12.2 The Impossible Equation 5年 (129.7 ppm, ABV 57.3%)

2021年の12年目Octomoreシリーズ。
.2の特徴はワイン樽熟成。
大麦はスコットランド産100%で.1と.3と同様concertoを使用。(.3はアイラ産100%)
普段は個人輸入をしているので知らなかったのですが日本国内で初めて.2が正式に販売されるらしいです。
本日2021年12月13日販売開始ですね。
今回の.2は貴腐ワインで有名なフランスボルドーのソーテルヌワイン樽1.5年後熟。
評価の高かった4.2の再来なので12.3の次に注目していました。
4.2のソーテルヌワイン後熟樽は特別1級(Premier Cru Supérieur@AOC)シャトーディケムのもの。
12.2も4.2をfollowしていると記載があるので同じシャトーディケムでしょう。
日本にいる時にシャトーディケムを飲ませてもらう機会があったのですが「甘い」の記憶しかありません、ごめんなさい…。
やはり自分のお金で飲まないと真剣に向き合えませんね…やったータダで飲める、万歳!と思っていたのでしょう。笑

閑話休題。

12.2に出会えた場所は2021年12月11日にマレーシアのクアラルンプールで開催されたWhisky PLUS 2021テイスティングイベントのBruichladdichブース。
12シリーズのボトルが全てあるかどうかは会場に行くまで疑問でしたがちゃんと並んでおり、興奮した私をサプライヤーが受け止めてくれました笑

もちろん12.1のScottish Barleyも12.3のIslay Barleyも購入。
左の10年(3rd edition)は2018年9シリーズなので今回とは無関係。

ちょうど2021年11月にマレーシアに正式に12.2がインポートされたとのことですが通っている酒屋4店舗では見かけないのでまだ卸されていないのかもしれません。
原酒構成は以下の通り。

・combination of 1st and 2nd fill american whisky casks which were vatted for 3.5yo
・And finished in first fill french sauterne wine casks for 1.5yo

つまり1st fill(50%)/2nd fill(50%)アメリカンオーク樽で3.5年熟成させたものをヴァッティングさせて1st fillソーテルヌワイン樽で1.5年後熟させたということですね。

香りはピートが当たり前に強いのですが蓋をして開けると強さが感じられ、蓋を開けたままにすると甘さが覆うのでピートが非常に和らぐ。
ピートを除いたこの華やかな甘い香りはモーレンジのバカルタとケークのよう。
詰まるところ蜂蜜とレーズンとオレンジとリンゴ、土っぽさのあるアーモンド、あと12.3程ではないですがニューポットの甘いモルトの香りといったところですね。
一言で言うとフルーティ、5年でこの仕上がりはさすがOctomoreです。
味わいは口当たりが非常に甘いメープルシロップと共に土を伴うピートと煙、ウッディとブラックペッパーと潮。
なんと言ってもピートがオイリーで非常に品のある伸ばし方。
フィニッシュにかけて徐々に強くなっていきますがピートだけが一人歩きせずに常に甘さを纏い、フィニッシュではじわーっと落ち着いていきます。
加水すると香りはピートが少し隠れ、なんだろうこれ、ピーチとメロンかな。
このあたりが新しく出てきますね。
深みのある甘みからフレッシュな甘みに変化するという感じです。
味わいは口当たりの強い甘みが深くなり、オイリーなピートが和らぐ。
一言で言うとまったりですね。笑

ロックにすると香りは淡いピートと加水した時のピーチとメロンが淡く出ています。
味わいはオイリーなピートのおかげで甘さがしっかりと残っていてこれはいけますね、12.3のロックは個人的にはダメでしたが。

まとめると期待通りの素晴らしいボトルです。
価格を考えるとBarで飲むのが適していますが手元に置いておいても良いと思えるボトルです。
こういう一期一会のボトルを毎年リリースしてくれるBruichladdichに感謝です。

※ピート好きな私のテイスティングコメントです。
ピートがダメな知人言わく一般的には甘くないようです。
12.1/12.2/12.3の中では12.2が甘いとのことです。

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