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BUCKTICK-胎内回帰-

今日は、私の大好きな、バクチクの曲のひとつである胎内回帰の歌詞考察をしたいと思います!ファンの端くれではありますが、一読してくれると嬉しいです。

なぜ、今胎内回帰なのか

去年の9月に、【ABRACADABRA】という21枚目のアルバムが公開されました。その中の曲で、【舞夢マイム】という曲があります。これは、櫻井敦司も、男と女のデュエット曲と言い、実際の歌詞カードもそのような書き方がされています。BTでは珍しい?と思いました。そして思い出したのが、【胎内回帰】でした。(厳密にはデュエットは男女の二重奏のことを言いますが、歌詞的にデュエットとみなして考えます。)

!実は胎内回帰の詩を詠むと男女の主張が見えてきます。!

胎内回帰‐思いを最後まで届けれない男女‐

愛しているよ叫んでいる 爆撃の風が切り裂いた

冒頭の歌詞ですが、これは、女性が、男性にへ向けた言葉であると感じます。これに対して答えるように、

愛してます囁いた 私は笑ってそう飛び立つ

そして曲は進みます。

あなたがいる青い美ら海 わたしはゆく愛の名の下へと

これは、「わたしはゆく」という言葉は、前後に掛かっており、冒頭で「愛している」と叫んだ女性が、美ら海に見送りに来ていると思います。そして、男性のほうは、爆撃にのり飛び立って、愛の名の下‐胎内‐へいくのです。

この時点においても、彼らの想いは届いていないと読み取れます。なぜなら、女性は叫び、男性は呟いているからです。

以上のことを裏付けるように、曲の後半では

愛しているよ忘れない あなたのその愛 温もりを
ああもう一度 ああもう二度と あなたは涙でもう見えない

この部分も、前述のように、前後で意味が通底しています。男性は、自分の死を悟り、感じた愛をただ想うだけです。それに対し、彼を見送る女性は涙で、彼の姿が見えないといっています(大空に消えゆく戦闘機が涙で見えないという風景描写でもありますね)。もちろん何度も、その愛を伝えているとは思いますが、別れの時に、言いたいことを言えない、自分たちの想いが伝わっていないのです。もちろん、真の意味では、伝わっていると思いますが、想いを届けたい時に伝えれないということに、価値-歌詞の美しさ-があるように思います。

咲いていますか 勿忘草

勿忘草の花言葉は「真実の愛」、「私を忘れないで」という意味があるそうです。女性は最後に、死んでも忘れないで、と真実の愛を彼の行く先に問いかけます。

このように、お互いの想いを最期の時まで伝えたいが、伝えれない、男女の想いを詠っています。とても美しい歌詞です。(さすがあっちゃん!)

櫻井さんの歌詞はすごい!

この胎内回帰の一番の、美しい部分は、彼らの想いを最後の時まで伝えたいけれど、伝えることができないという点にあると思います。このアルバムは、反戦がテーマにあるといっていたように、真実の愛を奪う存在に対するメッセージを感じます。このような世界をライブで毎回見せてくれるバクチクはとてもすごいバンドだと毎回思います。特にバクチクが、”真のビジュアル系?”と言われたり、美しいバンドと言われたりしますが、その意味は、まさにこの歌詞にあると思います。その世界を見せてくれるからです。

もし、私が最期の時にいるのであれば、

世界の終わりなら-中略-抱き合っていよう(Bran new lover)

Bran new lover で櫻井さんが歌うようにしていたいと思う。

さいごに

櫻井さんの歌詞は、いかようにも解釈できます。もちろん違う解釈もあると思います。その時はコメントなどで教えていただくと嬉しいです。ファンのみなさんの感想をお待ちしています。

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