第2回 初夏合宿 in 甲斐駒ヶ岳・仙丈ケ岳 Part2
前回までのあらすじ
毎年恒例?の北アルプス縦走に向けて行われる初夏合宿
訓練と称して敢えて重い荷物を背負い、自信満々だった1日目
こむら返りにシャリバテ、爪が剥がれる等のアクシデントなどがあり、散々たる結果に終わった
2日目のこの日は前日の反省を活かし、巻き返しを図れるか
8日深夜
せっかく標高が高い山に来たのできれいな星空を期待し、夜起きてみるもあいにくの曇天
アルプスは3年前の中央アルプス・木曽駒ヶ岳~空木岳、北アルプス・黒部五郎岳~剱岳、1年前の槍ヶ岳、そして今回の南アルプス・甲斐駒ヶ岳~仙丈ケ岳と4回目だが3年前の北アルプス・黒部五郎岳~剱岳以降夜の天候に全く恵まれない
満天の星空が懐かしい
05:00 起床
私は普段食事にほとんどこだわりがなく、まして山での自炊ほど面倒なものは無いと思っているため、食事は簡単なインスタントの物で済ませる
この日の朝食は西尾食品のアルファ米
お湯か水を注ぐだけで簡単、しかも汚れがでないため手軽で気に入っている
簡単で失敗など存在しないはずだが今回私は失敗した
何故か芯がかなり残っていた
考えられる理由は私の性格だろう
せっかちなためお湯が完全に沸く前に火からおろし、15分経つ前に食べ始めた
朝食は1日のモチベーションを決める重要な要素だと3年前の剱岳でいやというほど学んだというのに
成長がない
(※3年前の剱岳が気になる方は槍ヶ岳の記事のリンクをクリックすることをおススメする)
2日目のルート
登りは長衛小屋から小仙丈ケ岳~仙丈ケ岳をとり、下りは馬の背ヒュッテから太平小屋を経て長衛小屋に戻ってくるルート
いつものごとく普通ならピシトンにするところを、余計なところと通り、わざと長めのコースにするドM仕様
コースタイムは7時間のため5時間程度の山行を想定
05:45 テント場出発
足の爪の状態を考えてこの日はなるべく荷物を置いて登ることに決定
ザックが軽いことのありがたみを実感しました
昨日は登りでストックを全く使用しなかったが、この日は開始からバリバリ使用
そのため驚異的なペースで登ることができた
仙丈ケ岳までの中間点てこの天気
しかしこの淡い期待も打ち砕かれることになる
07:15 小仙丈ケ岳 到着
なんとかこの天気を山頂でと更にペースを上げて進も…
登り始めて1時間半、コースタイムを1時間巻く驚異的なペースで小仙丈ケ岳に到着
ガスである
もはや何も言うまい………
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07:50 仙丈ケ岳 到着
本日のピーク、仙丈ケ岳に到着………………………
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帰ろう!!
下山
当初は13:00北沢峠発のバスに乗って帰ろうと考えていたのだが、このまま下ってテント場で時間を潰すのも癪なので、10:00のバスに間に合わせてやるという謎の闘争心が燃え上がる
テントの撤収に15分、北沢峠とテント場の往復で10分
最低でも09:30までに北沢峠に下れれば10:00のバスに乗れると計算
現在07:50
ここから最低でも1時間30分で下る必要がある
そうと決まれば行動は速い
持ってきた行動食と飲料水を腹に流し込み、ザックを担ぎ上げる
爆速下山だ
毎度恒例のことなのだが最終日の下りになると、私はその後のことを一切考えないペース配分で山を駆け下る
恐らくコースタイムの200~230%位の速度で下っているはずだ
下山についての個人的な見解
下りの登山道を駆け下るのは危険と思われるかもしれない
しかし私の考えと経験では逆だと考えている
下りでは慎重になり、重心が後ろ、かかと重心になりがちだが、この場合速度が出ていないため足元が滑りやすく、足を滑らせたり、尻餅をつく可能性が高くなる
また速度がゆっくりだと膝や前太ももへの負担が大きくなり、余計に疲労がたまる
速度を上げて下ると重心が前になり足を滑らせる確率が減る
重心が前になると下りでは自然と足が前に出るため足への負担が減る
だから下りではある程度の速さを出した方がいいというのが私の考えである
もちろんこれを行うためには浮石や安定した足場を見極めることが重要になるため、経験が少ない人には全くお勧めできない
さて下山のほうはどうかというと30分ほどで馬の背ヒュッテに到着
ここからコースタイム2時間の道のりを1時間で下らなければならない
ここで朗報が
天気が回復してきたのだ
この理不尽でムカつく状況にアドレナリンが更にドバドバ
絶対に10:00のバスに乗ってやる
09:20 太平小屋 到着
しんどかった~
これで間に合うと思ていたらテント場まで最後の登りが……
しかも結構な急登
間に合うか?
間に合った~
09:34 テント場到着
かなりギリギリになってしまった
皆さん仙丈ケ岳に登って下るときはピストンか藪沢小屋を通ってきた道を下りましょう
太平小屋ルートは地獄です
なんやかんやで10:00のバスに間に合い10:50には下界に帰還
仙流荘の風呂が12:00からなことに若干キレそうになるも、駐車場のおじ様に高遠さくらホテルの温泉がなら0:00からやっていることを教えていただき、車を走らせました
やっと終わって後は運転して帰るだけと思っていたら渋滞に巻き込まれ自宅についたのが18:00というのはまた別の話
全体の総括
2日目は7時間のコースを3時間30分程度で登り終わるというほぼトレランのようなペースで終始爆走
はたから見たらでかめのザック背負って走る完全にキモイ奴でしたね
意外にも爪の影響はほとんどなく爆速出来ました
2日目だけなら過去最高のペースだったのではないかと
体力的にも想定外の事態的にもいい経験ができたと思っているので、今年の夏中に表銀座・裏銀座連続走破と奥穂高岳もしくは五竜岳・鹿島槍ヶ岳に行ってきたいと思います
ではまた、次の山で
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