たゆたうを読んで
発売日を心待ちにして
ついに手に入れた
長濱ねる氏のエッセイ本
「たゆたう」
とても読みやすい文章に
ページを捲る手が止まらなかった。
早く読み進めたい。
そんな思いとは裏腹に
左手のページ数が少なくなっていくことに
寂しさが込み上げていた。
まず著者の長濱ねる氏
名前の由来は「考えを練る」
からきているらしい。
なんとも可愛い響きで呼びたくなる。
寝る?
ねるねるねるね?←それお菓子
インスタを前から見ていて
写真のセンス
言葉のチョイス
読書家な一面
長崎県出身、被爆3世だと公言
世界平和について真摯に考える姿も
このエッセイからみてとれた。
そのすべてに惹かれていた。
夏クールでのドラマ「ウソ婚」でも
彼女のイメージにぴったりの役だった。
優しい人、良い人であるがゆえに
相手を傷つけないように
ウソをついてしまう役
私も相手を守れるなら
ウソをついてしまうこと
悪いことだと思わない。
私だけが犠牲になれば幸せになれると。
それで丸く収まるならいいんだと。
そんな彼女がエッセイを書くことを
容易に想像することができた。
住む世界は私とは全然違う。
表に立つ人として背負うものも
私には計り知れない。
でも等身大の彼女の言葉が
私の心にふと入り込み
そして同じようなことを考えているが
言葉にならない私の気持ちを表してくれた。
とても救われた。
「大切な瞬間のことを大切に
心にしまっておけるねるさんを
私は心から信頼しています。」
帯にかかれた西加奈子さんからの
この本の感想に共感した。
たゆたいながらも彼女らしく
日常の瞬間を大事に切り取ったエッセイ
たくさんの人に読んでほしい。
そして私もふと立ち止まった時
言葉に触れたくなった時
この本を手に取るだろう。
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