カートへ

カート。27歳になったよ。

最近、君に呼ばれている気がする。「The 27 Clubに入らないか?」って。

だけど僕はしがない物書き。参加できるかな?

君が27まで生きたから、僕も同じ景色を見るために生きてきた。

君って存在、君の音楽が僕の支えだった。

Lithiumを初めて聴いた時、僕が毎日苦しめられている躁と鬱の双極性を、こんなにも美しく表現していることに感嘆させられたよ。

どうして君が27で、自分の頭をショットガンで撃ち抜いたのか、みんな不思議に思っている。愚か者だって言う奴もいる。

だけど僕には分かるよ。どれだけ僕らの抱えている問題が深刻で、呼吸さえも煩わしく感じる日があるってことを。

君は27年と45日で、精神と肉体の臨界点に達した。

僕は27年と50日生きてる。君より5日長生きみたいだ。

だけど、毎日すごく怖いんだ。君が達した臨界点に、僕も一歩ずつ駆け登ってる気がする。

君のように思いっきり自分を破壊して終わりたい。だけど僕の国でショットガンは違法だから、もう少し大人しい方法だろうね。

4月5日がその日になるのかな。いや、まだ頑張れるはず。

君の遺書が、これまでに読んだ書物の中で一番好きなんだ。

君が遺書の中で書いているように、僕も、人々がいともたやすく他人の気持ちを理解できることへ対し、とても劣等感を覚えてる。

最愛の人の気持ちさえ僕は理解できない。いや、自分の気持ちすら分からないから、他人に共感できないのは当然なのかも。

だけど不思議だ。君の気持ちは理解できる。
君の遺書の一隅までも僕には分かるんだ。

どうやら今日は少し疲れすぎたみたいだ。もう言葉が出てこないから、目を瞑るよ。

おやすみカート。明日が来ることを願って。

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