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詩・小説

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思いついた言葉の倉庫です。 たまに深夜のテンションで小説も書きます。
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2024年6月の記事一覧

僕の先生

みんなはまだ覚えているかな? あの先生のことを 過ぎ去った日々を 大人になってから思い出す  あの先生のことを 見渡した未来を  どうしてこんな生活になった? クソみたいに吐き出す愚痴が止められない  片手の画面をフリックして 目の前の伽藍堂の闇を見て孤独に呆れている 運命から手を離したり伸ばしてどうにかこの橋の上にいる  一歩でも間違えたら僕は僕じゃなくなってしまいそうです 見守っていてよ 僕の先生 あの日のように  みんなはもう覚えていないだろうけど 私はいまだに思

この世界でまた君に会いたいな

君がいないから僕は探した その面影を  流れていく色に重ねるように その思い出を  例えば生まれ変わって そっくりな君の姿が 目の前にあったとしてそれは君なんだろうか? 例えば転生して そっくりに作られた世界 でも目の前の風景 それは僕の思い出と同じなのかな?  いろんな色が混沌とした 散りばめられたこの世界で  やっぱり君に会いたいな どこにいるの? 君のいない街 坂道 街頭 そのどれもが  薄れていくように渇いていった そのどれもは  例えば生まれ変わって そっく

【短編小説】死神の森

その男 その日、いつものように森を散歩していると怪しげな格好をした男を見つけた。 その男は全身が黒一色で明らかに怪しい行動をしていた。 一生懸命大きな袋に何かを詰めているのだ。 そうして何かを大きな袋に詰め終わった男は周りに誰もいないことを確認して森の奥深くへと歩いて行った。 気になった私はその男に気づかれないようについていくことにした。 危ないことかもしれないが私は自分自身の好奇心が抑えられなかったのだ。 これを読んでいるみんなは絶対に真似しないように。 死神 今日が晴れ

そいつ

もういらない  使いもんにならんから捨てとくれ もうしらない  あんたなんか代えのきく人形や バカおっしゃい  言わんとってやったのに告げ口か だそうで  煙みたいにゆらゆらと  見下げる街はキラキラと  お楽しみはこれからで  いっそ呪ってやりてぇな ねぇ要らない?  塵にすらならん このゴミを ねぇ知らない?  墓場まで持っていくあの人形 馬鹿おっしゃい  詭弁ばっか宣うて恥知らずが だもんで  火種みたいに燃え移る  見限るなれど今更で  お陰でこっちも同じ穴