ブックカタリスト Learn betterの感想👍👍 ~前編~


今、めちゃめちゃ興奮している。
否、興奮、というより、悔しささえも感じる。こんな本があったのか、と。今まで自分が「これ以上に効率の良い方法はないだろう」と日々探求し、AnkiやObisidian を使ってやってきたことが、2018年に既に解明されていたなんて。これほど悔しいことはあるまい。


否、寧ろ、2018年に出会っていたら、この様に感じることは無かったのだろう。RTしてくださったゴリラさん、そしてこの本を紹介してくださったごりゅごさん、倉下さん、本当にありがとうございます。
(以下、内容を追いながら感想を書いています。「>」はPodcastからの引用、何もないところが筆者の感想です)
学生のうちであれば、人に物を教える機会、後輩を持つ機会、というのは比較的多いです。ぜひとも参考にしたい!

この本自体は、ここ10年くらいの知見が詰まっている、とのこと。
頭の使い方が変わって、学びが深まる6つのステップが説明されているそうな。


最初の30分くらいは風呂の中で聞いていたのだが、終始「そうそう!!!正に!!!」という感じでした。現在、再考する、ということで2回目を聞いているところです。

この本の中で述べられていることは、正に自分が考えていたことそのものな所がありました。
「ここから学習法は更に進化する可能性があるな」と、そういう点では非常に興奮しています。

短期記憶というメモリは増設不可能である(03:00)

長期記憶は、関連付けをすればするほど、覚えられるし、忘れなくなる。
短期記憶、PCでいうメモリの部分は増設することが出来ない。
学習は、短期記憶で処理される。長期記憶に変わったことが、学んだ、ということになる。
つまり、学習するために、短期記憶を全力で活用できる環境を構築していきましょう!!ということが書いてある。
文章を短くする。単純化して会話をする。大事なことを繰り返し言う。これらは、一度に使用する短期記憶のメモリの負荷が少ないので、分かりやすい。(04:10)
脳みそは視覚優位な考え方をする。自分の長期記憶に近づけて考えることができれば、頭に入りやすくなる。(05:50)
たとえ話で視覚に持ち込むことができれば、覚えやすい。
ごりゅごさん:
聞き上手の秘訣として、相手の話が一段落したときに、「つまりこれってこういうことですよね」と言う。
要約、具体例を提示してあげることはすごく重要。話し手にとっても、話が進めやすい。(06:50)
倉下さん:
自分が書いたメモをチャンク化、一纏めにすることで、理解を深める、情報整理、暗記する、という点でとても重要。(10:00)
短期記憶は少ない。そこは増設できない。じゃあどうするか?という話がひたすらに並んでいる。

ごりゅごさん:
 心配事とか、他に気にかけなければならない状態。カフェなどのうるさい環境で、その音をシャットアウトしようとしている状態がありますよね。これらは実は短期記憶が使われている。(12:00)
倉下さん :
 同じレベルの騒音が継続していれば、負荷は少ない。時間Aでは少し、時間Bではかなり、時間Cでは‥、と、変化があると、注意が切り替わって、短期記憶への負荷が増大する」

正に正に。
先日、五感すべて使って学習に打ち込もう、というツイートをした。今なら分かる。
これは、「余計なことにメモリを割かず、本当にその『学習対象』にのみ神経を注げ」、ということが伝えたかったのだろう、と。


知識を深める2つの法則。「価値を見出す」「目標を決める」 


【価値を見出す】(14:00)
または興味を持つ、アンテナを張る。
自分の生活にどうしたら役に立つだろうか?と考えるだけでも学習効果は高まる。足し算引き算が出来るとスーパーでの買い物が楽だ、と明確になっていなくても、何も考えていない人と比べて、効果があるそうな。
つまり、脳を上手く騙すことができればそれで十分なのである。
倉下さん:
 繰り返し演習する、というのは、脳の「重要性判断関数を騙す」行為だと考えていた。繰り返ししなくても、「応用できる場所を少し考えてみる」だけでも効果がある、というのは面白い。(16:45)
【目標を決める】(19:00)
自分が何を目指しているのか。それを、自分の短期記憶が留めておけるくらい、簡単な状態にしておく事が重要。


「目標を決める→逆算する。」ということがある。自分の目標を決め、構造化することで、一つ思い出しただけで、芋づる式に他の目標を思い出すことが出来る。そんな状態が理想的ですよね、と2人。


自分が立てた目標を覚えるためには、どうすればよいのか?という問題がある。倉下さんは今年の目標を立てるときに、「自分も覚えられる、キャッチーさ」を重視されていたそうな。(21:00)

スキルの獲得段階では、的を絞ったFBが大切だ。PDCAのように、特定のことに対して短期的にFBを貰えるような状態が理想である。(22:40)

 Pの段階で「自分が覚えられるものであるか?」という疑問があるか。その後のCの段階で、きちんとFBが出来るのか?Checkが入るのか?ということを考える必要がある。
 やりっぱなしで再考が無いPDAや、途方も無い目標を立てるPPPPDCAでは不十分である

細かいフィードバックが有ると、脳には良い

 Anki,というのは正に「瞬時にフィードバックを与えてくれる機械」ですよね。ワンタップするだけで、正誤の確認、FBが行われる。

読書スピードの変化を考察する

ごりゅごさん:
 アタリマエになる、とは、長期記憶に入り、考えなくても出来るようになること、を意味している。
倉下さん:
 入門書、新書を読み続けていると、段々読みすすめるのが早くなっていきますよね。個々のレベルが理解できていないと、章全体の流れが掴めない。

 これは、自分が専門としている医学の分野に於いても言えることである。若輩の意見だが、例えば免疫学であれば「休み時間の免疫学」「好きになる免疫学」「病気がみえる免疫・膠原病・感染症」「リッピンコット免疫学」「JANEWAY'S 免疫生物学」という書籍がある。
(他にも書籍は山ほどあるが、一旦このあたりで勘弁してほしい。自分が読んだことがある書籍に限っている。また、病気がみえる、を入れるかどうかは正直迷った)

挙げた順に、「入門書→専門書」となっている。

最初からJANEWAY'S 、を手に取る人もいる。その人は、恐らく、学習のスピード、という軸から考えているため、「中途半端に簡単な書籍を読むくらいなら、初めから専門書を読んで、しっかりと定義されている本を読んだほうが良いだろう」という考えなのだと思う。

このブックカタリストで言われていたこととして、「短期記憶に一旦入れて、その内容を『無意識の内に出来るようにする』ことが大切だ」ということが合った。ポッドキャストの中では、九九や足し算が例として挙げられていたと思う。
医学に限らず何かを学ぶ際に、その道の「入門書」と言われるモノを先にインプットする。そうして、その分野の単語を自分の「当たり前ストック」に入れてしまってから専門書を読む。
こうすれば、そうでない人と比べて、専門書の通読にかかる時間は変わってくるのだろう、と思う。

また、これは少し横道にそれてしまうのだが、”Learn better"で語られている内容は、決して「一夜漬けでガチる」為の方法ではない。
学生の内は、どうしても試験3日前からの一夜漬け、となってしまう人が多いことも事実である。
その人たちに対しては、Learn betterの話は正直耳にタコが出来るほど言われていることだと思うし、その学習法に対して「価値を見出していない」状態の人にいくら言っても効果は薄い。

ポッドキャストの話に戻ろう。

 学習にはコンフォートゾーンはない。(26:55)

 脳への情報の供給が脳のキャパを上回った時に、新しいシナプスが生まれる。筋トレでも、筋繊維を一旦壊して、新しく作り直しますよね。脳はサボりがちなやつなので、脳をだまして疲れさせることで、学習効果を上げよう。
ごりゅごさん:
根性論と苦労は分けられている。根性論では、価値を見出すことがしにくい。目標を決めづらい、ということがありそう。ジャンプは根性論を誘発しそうだけど、実は上手く出来てますよね(30:04)

 根性論を押し付ける。部活動で実際に意識しているのは、『この努力がなんのために必要なのか』、を伝えることですね。
 例えば、筋力不足で上手く行かない時に、「気合ですね」というのでは、当事者のやる気は上がらない。そこに対して、「もう少し筋力アップだ」「今日は疲れているかもしれない。さっきめちゃめちゃ練習してたし」と理由を付け加えてあげることで、それが必要な苦労であること、ということをそれとなく伝えることが出来る。
 この過程が大切で、頭ごなしに「筋トレだ!」も駄目。「今日は疲れてるから仕方ないよ」の一点張りも、言い訳おじさんみたいになって上手く伝わらないんだろうな、と感じました。


 そろばんの暗算のたとえ。(31:05)


身体能力が伴うものの方が、頭に入りやすい。
文章を作る時に、楽なもの、という観点では話しているときだが、頭が働くな、と思うのは実際に書くという行為が伴う時。タイピングしている時。
書く行為は、思考を振り返ることを可能にさせる行為であり、思考を敢えて減速させることで理解しやすくなる。
具体例として「一言感想を書く」、という減速を敢えて用いることで、脳に刺激を与える。
Baby step の主人公は、細かくFBを行っている。一試合が終わるたびに、自分の動きがどうだったか、ということが熟慮できる。


学び、という点では、身体能力を伴う方が良い?(35:00)


この本は、どうして体を使うと良いの?という例を沢山提示してくれている。
客観的に物事を捉えられるようにしている。
人に教える、ということで客観的に言葉を捉えることが出来る。
豆論文化、Evergreen note化もメタ思考、一段階発展させるために重要。
知識を深める、ではなく、学びが深まる、に近い。


豆論文化、Evergreen note化に関して。
先日倉下さんがシゴタノ!で「スーパーインテリジェンサーにならないと豆論文の処理は完了しない。」とおっしゃられていました。今回の話の中で、「現実世界への適応場所を考えてみる」ことが学習効果を上げた様に、豆論文化して存在を認知してあげるだけでも、少しは学習効果が上がりそうだな、と感じました。
最も、豆論文をタスクのように感じてしまった場合には元も子もないのだが😭



長くなってしまったので、一旦ここまで!

早速Learn betterを購入しました。自分で読むまでにしっかり考えることで、本から吸収できることも増えていく、と聞いたことがあるので今から楽しみです♪

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