誰かを想うこと

NOMELON NOLEMONの「syrup」は、リリースされてからずっと好きな曲だ。めちゃくちゃかっこよく、歌詞から伝わってくる「1人を想い続ける愛情」が美しい。単純にそう思っていた。ある時、思いの外、狂気的な歌詞だということに気づいた。

「終わらないことが愛しい だから朽ち果てて」
「本当に愛していたんだよ壊して仕舞う程」
「それではおやすみダーリンいつまでも」

愛しすぎるが故に、最後の人が私であってほしいと願う。そして、そんな "贅沢" は私以外の誰にも犯せないことに気付き、実行した

身近にそんな考えを当たり前のように考える人が居たら怖くてたまらないし、ニュースで流れてきたらやばい人だと思うだろう。

しかし、これは(おそらく)フィクションで、さらに言葉で表現されているから受容できた。加えて、狂うほど愛している側の気持ちを書いているから、聴く側の目線や感情もそちらに移り、異常性が薄まった。

僕は今まで、ここまで気が狂うほど人を好きになれたことはないし、今後もできないだろう。しかしだからこそ、そんな恋愛に憧れてしまうし、そこまで人を好きになれる人が羨ましい。

好きな人を自分だけのものにしたい、他の人を見てほしくない気持ちは理解できる。僕の恋愛的な感情も、純度を高めればその域に達するだろう。そうであってほしい。

人間らしく人間らしくない感情。
エゴと理性の矛盾。
甘く苦い結末、もしくは苦く甘い結末。

選択の先に待つ終わりが幸せでありますように。

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