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組体操で両腕折れちゃったので、もう危ない系のパフォーマンスは撲滅してほしい

お…おさない 
は…はしらない
し…しゃべらない

このフレーズを聞いたことがある人は少なくないでしょう。お・か・し と並んで避難訓練などの際に先生から口うるさく言われるフレーズです。学校は創意工夫し、子どもが知っている言葉にかけて防犯で大切な3つのことを教えてくれます。

しかしながら日差しが強くなり、肌の露出が増え始める5月。そして夏を越え日差しが弱まり、肌の露出が減り始める9月・10月に行われる運動会でお・は・し は豹変します。

お…おれる
は…はれる
し…しぬ

運動会での名物とも言える組体操で起きるお・は・し は、先ほどと違って防犯もクソもなく、害しかありません。あれだけ避難訓練で子どもに防犯指導をしていたはずなのに、登下校時に不審者がいないか当番で交差点に立っていてくれたのに、無情にも運動会においては先生たちが、子どもたちを自ら危険な目にあわせています。

名古屋大学の内田良(@RyoUchida_RIRIS)准教授は組体操が年々巨大化し、10段ピラミッドや、5段タワーなど見栄えがいいが、明らかに危険な演目が増えていると指摘しています。実際に1983年~2013年度の31年間に組体操において障害の残った事故が88件起きており、死亡したケースも!!


組体操は運動会の花形種目だけに、先生たちの気合いも入っており、いかに見栄えのよい組体操になるか知恵をふりしぼります。大変頭のいい先生たちが行きつく答えはシンプルです、それが高さ

そしてこの高い組体操の演目をするためにはチームワークが必要→生徒たちの協調性が高まる→生徒が成長する→わっしょいという流れになり、先生の中にもやる意義が生まれます。しかしながら、生徒を指導する教師のほとんどは専門的な知識がなく、“男性教師がついている”というセーフティーネットにしか子どもたちは守られていません。

どれだけ事故防止に努めていても、重大事故につながるリスクはあり、またリスクを冒してまで、組体操を巨大化・高度化させる必要はあるのか、と内田准教授は警鐘を鳴らしています。

こういう議論をすると絶対に出てくるのが「そうは言ってもケガはつきもの」という名フレーズ、いや迷フレーズ。ケガはつきものとよく言いますが、ケガというレベルを超えて重傷や障害が残ることをわざわざする理由はないと考えます。

私自身組体操の練習で高いところから落ち、両腕を骨折した経験があります。幸い後遺症などは残りませんでしたが、1か月以上ギブスをして生活をする必要がありつらい思いをしました。

ちなみに両腕骨折したときは、トイレの小はギリギリ1人でできましたが、大は1人では無理でした。何かのプライドが働いたのか骨折して5日間は大が出ませんでした(その後肛門まで腕をおろせるようになった)。お風呂は父親に“全身”洗ってもらう情けなさ。親父、あの時はありがとう。

組体操を完全に無くした方がいい、とは思いませんが無理をして高さを求めずに、横に広がる形など創意工夫して、運動会を盛り上げてくれたらと1人の骨折経験者として願ってやみません。

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