見出し画像

凛とした人、卑しい人

以下の文章は自分の読書感想を思いつくまま書いたもの。個人の主観を多分に含んでいるため、苦手な方は回れ右してください。


本の情報(読了日2022/2/24)

書名:凛とした人、卑しい人 なぜ大人たちは恥知らずになったか
作者:山崎武也
出版社: 講談社
ASIN: B00JEWCRZG

この本は、人としての教養、とくに凛としている人になるには具体的にどうすればよいかということについて書いている。理不尽と身勝手についてどう捉えるかなどかなり具体的である。

この本を読んで一番印象深かった教養は以下のものだ。

何か気に食わないことがあったとき、それを胸にしまいこんだままにしておくと、知らず知らず気分が悪くなってくる。機嫌が悪くなってきて、周囲にいる人たちに当たり散らす結果にもなる。したがって、不満な気持ちはできるだけ早く人に話して、ある程度解消しておくのが賢明だ。

自分は我慢強い性格で腹が立つこと自体あまりないが、腹が立ったときすらも我慢してしまう傾向がある。よっぽど理不尽なことなら抗議するが、その内容が正論だったり、道理が通っていたりするとその通りだと思って自分の苛立ちを押し込めてしまうのだ。

作者の言う通り、周囲にいる人に当たり散らした結果になったことがある。自分はそのときはじめて母親と喧嘩して1週間冷戦状態だった。このことがきっかけでなにか嫌なことや気に食わないことがあったときに必ずノートに自分の思いを書き殴るようになった。

人に話したこともあったが、愚痴や悪口は聞いていて気持ちがいいものではない。なかには、人の不幸は蜜の味と感じられる人もいるかもしれないが、自分はそうではない。友人に愚痴を話す時、愚痴が解消される快感よりも人にこのようなつまらなく不快な話を聞かせているという違和感が大きくあまりストレスを解消できなかった。世の女性は何時間も愚痴や世間話ができるらしい。とても同じ人間とは思えない。

また、「自分の病気を隠そうとする人がいる」点には共感を感じた。自分もかつては病気を隠していたからだ。持病は生命に関わるほど重大なものではないが多少は日常生活に影響がある。仕事において不利になるため隠していたが、初対面の人に聞かれるとかなり不快感に感じる。めったにないが、「持病があるから」というと、「持病はなにか」と聞いてくる面の皮が厚い人がいる。そんな人は病気になったことがないのだろう。羨ましいことだ。

この本を読んで、常に言動に気をつけて生活することではしたない人、恥知らずな人とおもわれることが減るのではないかと思った。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?