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人の話を聞くだけ

人の話を聞くだけのメディアがラジオだ。双方向とか、共有とか、ソーシャルのような、時代っぽいけどしゃらくさいことも遥かに多いそれらの要素がほとんどない。基本は人の話を黙って聞き、音楽を黙って聴く。その自ら聞きに行く、しかも聞くだけというところに猛烈なときめきを抱いているし、そこに癒やしが潜んでいるし、人の話を聞けない人が増えてきた気がするのはラジオを聞いてもらえていないからじゃないかという気すらする。黙って聞け。そんなどっしりとした佇まいがラジオにはある。パーソナリティにハガキやメールを読んでもらうだけでものすごくドキドキする感じもソーシャルメディアではなかなか味わえない。人がただ自分のハガキを読むだけ。それを聞くだけ。なのにとてつもない肯定感や喜びを感じる。だからラジオの「おハガキお待ちしています」は廃れないのだ。自分に気づいてもらえて、自分が書いた文章を他人の身体で語ってもらえる。尊い。いつまでも続けラジオ。


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