まちづくり市民会議の発言録(その2)

いわき市の総合計画やら政策に反映できるっていう委員をやってまして、今の私ができる社会貢献活動です。せっかく選んで頂いたので、遠慮なく発言することにしてます笑。コロナで去年は1回しかなく、今日は2年目の1回目。

今回は、大工町公園の改修に関わった経験から、以下の2つを提言してきました。

■職員の教育について

今年度、いわき市公共施設等総合管理計画が改定され、公民連携の手法が計画にも記載されるようになりました。しかし、予算をかけて職員の教育投資をしないと、公民連携など高度な業務は担えません。公民連携の知識は、技術者と同じ専門職レベルなので、おそらく今のいわき市では、人材が育っていないので、公民連携は難しいです。ある日突然、公民連携の担当者を任命して配置しても、その人に知識がなければ何も正しく動けないかと思います。

成果の上がる公民連携というのは、今までの行政業務の延長上にはない異質な話で、言葉だけのなんちゃって公民連携になると、パートナーの民間は力を発揮できないし、むしろ民間にパートナーとして選んで貰えないし、うまく進まずトラブルだけが増えます。そして行政の費用も削減されないという結果になります。

私も参加した都市経営プロフェッショナルスクールという社会人スクールには、公民連携を体系的に学びに全国の自治体職員が参加していますが、いわき市からは今もって民間人以外は参加していません。いわき市の本気度もレベルも、まだその程度ということだと思っています。ぜひ職員の教育に予算をつけて、真剣に公民連携に取り組んで頂きたいと思います。

■公共空間の価値や役割の定義について

今の行政の中に、公共空間の質や役割、価値に関する定義はありますか。公共施設等総合管理計画を見ても、費用の削減が目的になっていて、非常に危険だと思っています。例えば、費用削減だけを考えたら、公園は管理が楽なようにアスファルトで埋め固めて緑をすべてなくした方がよいとなってしまいます。大工町公園も元々はそうした計画でした。

公共空間はその街の顔であり、まちの魅力そのものです。市民が生き生きと暮らせるかが一番に出る場所です。特に中心部の道や公園には、特別な意味があります。建物ではないので、行政としては、どうしても優先順位が低くなるのだと思いますが、そこが通り過ぎるだけの場所で貧弱なまちには、魅力がなく、人は愛着を感じません。機能を最低限満たすだけではダメで、どう気持ちよく過ごせるかが最も大事です。道や公園が豊かで人が時間を過ごせる場所なら、その周りの商業も自然と活性化していきます。まちが活性化すると、税収も増えます。公共空間は金食い虫なだけでなく、まちを発展させ、利益を産む装置にもなるのです。

そうした視点で道路や公園の価値を見ていますでしょうか。全国の進んだ自治体では、本気で道路と公園の改革をしています。公共空間の魅力は、まちの魅力ですので、若者が出ていってしまうことにも繋がっています。費用削減だけを目的化せず、公共空間の価値や役割をきちんと定義して、より良いまちづくりに繋げてほしいと思います。

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