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【子供に自信を持ってもらいたい保護者の方へ】 人の意識というものは、植物にとっての光のようなもの          ― 鹿児島県立楠隼中学校2021 ―

問題文の書き始めがこんな一文からスタートしています。
 
「自分の長所を人生にどう生かすか」というテーマで書かれた文章です。
 
斎藤孝著「大人だからこそ忘れないでほしい45のこと」からの出題で、中学生になるまでに何度も読んで欲しい、という意図だと感じます。
しかも、受験生というより、小学校6年生になる前のできるだけ早い段階で自分の「ストロングポイント(長所)」を意識し、中学に入学するまでに自己肯定感を低下させず、むしろ伸ばして成長して欲しい、というメッセージに感じるのは私だけでしょうか。
 
まず、「ストロングポイント」と「長所」という単語を例に挙げて、気になるこんな一文を紹介しています。

 
日本には弱点という言葉はあるものの、その対語である強点という言葉はないのです。
 
たかが言葉ですが、言葉の力は、良い意味でも悪い意味でも想像以上にはるかに強いものです。だからこそ、意識して「言葉(日本語)」を使うべきだと私自身は考えています。
 
特に、下記は重要なポイントです。
・人の意識というものは、植物にとっての光のようなものです。つまり、植 物は光の当たったところが伸びていきますが、同様に、そこに意識を当て るだけで、人は伸びていくものなのです。
 
・人は自分というものを自分自身でよくわかっておらず、他人に言われるこ とで初めて気づくことが往々にしてあるのです。
 

そして、この課題文には、こんな問題もあります。(問題文は簡素化しています。)
【問3】自分自身に満足しているかどうかの内閣府の意識調査結果に対しての考えを述べる
 
また、下記の出題こそ、受験までに、自身の「長所(ストロングポイント)」に目を向け、その「長所(ストロングポイント)」を意識して、中学生になるまでの日々、
 
自分とは何か。何を大切にしていくのか。
 
を考えて下さいね、というダメ押しのメッセージに感じます。
 
【問4】これまでの生活において、あなた自身の長所に意識を向けたことによって行動や態度が変わった例を示した上で、中学校生活の中で同じ学年、クラスの友だちと共に長所を生かし、成長していくためにあなたが大切にしたいことは何か。また、そのように考えるのはなぜか。本文の内容を踏まえて、あなたの考えを書け。(条件:400字以内 他 原稿用紙の使い方)
 
 
さらに、子どもを褒める効果も書かれています。その褒める効果、褒められる効果は下記のようなサイクルです。
 
 
    「褒められる(1度目)」
         
    「嬉しい・楽しい」という感情が湧く
         
     「モチベーション」が上がり、自ら取り組む
         
        成長する
         
     「褒められる(2度目以降)」
         
     「ストロングポイント(長所)」かも、と意識する(=「自信」を感じる)
         
     ますます「モチベーション」が高まる(=集中力が増す)
         
      上達速度が加速する
         
 
        ・・・

         
      これが繰り返されることで、
      その子供の人生の「軸」「支え」に進化・深化する

 
 
実は、周りの人からの何気ない一言がその人の支えになっていることがあるのです。(皆さんも思い当たる点があるはずです)
 
ポジティブな言葉の重要性と「ストロングポイント(長所)」を意識することの重要性を伝えたい
 
という意図があるように感じました。
また、そのために、筆者は、自分の心の中で思うだけの「自画自賛」を勧めています。

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