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給食の食べ残しを見て、何を感じるか? ー 広島県立広島叡智学園中2022 ー

「問題(課題)発見能力」と「問題解決能力」

大学受験での最高峰である東大医学部(理科3類)に関して書かれた「本物の「成功者」はどこにいる? 東大医学部」 和田秀樹・鳥集徹共著
の中で「問題(課題)発見能力」と「問題解決能力」の2つに関して、興味深いことが述べられています。

(東大医学部卒業生は)論文をババっと集めてきて、善し悪しも含めてそれを解析し、結論を出すような仕事は得意かもしれません。すなわち、東大医学部は、「問題発見能力」が高いかどうかはわかりませんが、総じて「問題解決能力」は高いはずなのです。

ただこれは、単に、今まで、教育の中でそのような「感性」や「気付き」の力を磨いてこなかっただけのような気がします。もし、きちんと小さい時から教育されてきたら、このような声は上がっているのでしょうか。その辺は非常に興味深い点です。
ちなみに、この「問題発見能力」は、「課題発見能力」とも言われることがあります。

どうやって「問題(課題)発見能力」を身に付けるのか

さて、話は戻しまして、今回のここの学校では、給食の食べ残しという普段、一度は耳にしたことがある素材をテーマにSGDsを意識させる出題です。
(入試のため、資料は準備されていますが、今後の6年の教育の中で、資料を自分で探してくる教育が普段からされることが簡単に予想出来ます。)

集められた6つの資料が下記です。
(問題詳細は、「広島叡智叡智学園/適性検査問題の利用について」より確認下さい。)
 
 資料1:1人当たりの(世界の)地域別段階別食料廃棄の量(2011年)
 資料2:(世界の)地域別の飢餓人口(2018年)
 資料3:(世界の)地域別人口の移り変わり(2018年)
 資料4:日本の段階別食品ロスの量(2017年)
 資料5:日本国内のフードバンク団体数の移り変わり(2018年)
 資料6:アフリカ州で米作りの技術を伝える様子

この資料、複数から(複数を「根拠に」とも言えます)、いかに自分ごととして、考え、それを表現できるか。一般企業でも、公的機関で働くにしても、自分ごととして、自分たちの専門性を活かしていかに貢献できるか。(事業になるかどうか、収益を上げられるかどうか)その提案を今は求められます。自分たちの専門性と関係なければ、貢献は出来ませんので。
これがポイントではないかと感じます。そして、それを文字制限なしで表現することを求めています。
「『事業」企画書」のイメージになるのでしょうか。

個人的には、日常で自分が感じる「違和感」を大切にすれば、いくらでも解決すべき課題、世の中に貢献できる課題は発見できると考えています。そして、また、この力は、日常の中のトレーニング(例えば、子供への問い掛け)で養うことが出来ます。
 
そういえば、いろんな学校で、「事業企画書」の問題が出題されていますね。


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