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生きていくことは死んでいくこと.

生きていくことは,死んでいくことと同義である.
そしてそのことに気付かないままの人も結構多い気がしている.

学問的に書けば生命の拍動回数の上限は決まっていて,その上限に達せば死ぬ.そして心臓は拍動しなければ死ぬ.だから生まれた瞬間から,死に向かっているのである.命は有限だ.限りある生命をどう使うかという議論はよくされる.僕もよく考えていた.

「今この瞬間が一番若い.だから今を大切に頑張れ」みたいな言葉もよく聞くけど,結構この言葉嫌いで,そんなこと言われても頑張れないよって日が結構ある.鼓舞させるための言葉なのは重々承知しているんだけど,だからこそうるさいよっていうことがある.頑張れない日は頑張れないの!

終わりがあると知っていても,その先を見据えて生きていくことを僕はできない.明日のことを考えるのも結構しんどくて,なんなら昨日のことを考えて生きていることもある.でもそれで良い気もする.その瞬間を生きていればそれで良い.精一杯生きる必要もない.未来を考えるのは余裕があるときだけでいい.そして未来を考えて絶望するなら考えなくて良い.今日の夕飯のことを考えませんか.

今この文章を読んでいるということは,きみは間違いなくこの世界に生きていて,大地を踏みしめ(床かもしれないけど),心臓を拍動させ全身に血液を行き渡らせている.それだけですごいことだと思う.もしかしたら明日死ぬかもしれないけど,今日生きていたならそれで良くないか.

今何かに縛られていて苦しんでいる人がいるなら,「どうせ」いつか終わる命なんだから,終わるまで好き勝手したほうが良い.長生きすれば嫌なことしてきた自分より年長者なんて先に死ぬ.そしたら「勝った〜」って笑ってやればよい.

でもどうせなら,僕はこのまま終わりまで生きていくのであれば,それを共にできる人と一緒に朽ち果てて生きたいなって今は思う.
僕が死ぬ瞬間に見る世界の景色をその人と見れたら,それはもしかしたら美しいかもしれないから.
(ただこの願いには問題があって,まずその価値観を理解できる人と出会う必要がある.)

※人は一切の感覚を同じレベルで共有できないという前提があるので,せめて同じ景色を見るという事実だけは共有したいということです.

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