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転職失敗と短期離職に遭遇した際に、やってしまいがちな誤解3選

転職活動だけを専門に個別(個人向け)にサポートする珍しい『転職の個別サポート塾』を始めてから、今年で9年目を迎えます。これまでに900名を超える様々なお客様に寄り添って、転職成功をサポートしてきました。

そのサポートは、とてもやりがいがありますし、常にお客様からも刺激を頂ける素敵な仕事です。多くのお客様をサポートし、お一人おひとりのお客様を見てきた中で、なぜ私を頼られたのだろうか、と観察・分析していると、お一人で転職活動をされている時に、上手くいかない、つまずいてしまっていたお客様には、幾つかの共通する「誤解」がある事に気が付きました。

その「誤解」について、何回かに分けてご紹介したいと思います。今回は、タイトルにある通り「転職失敗」と「短期離職」に関してです。もし、あなたにも思い当たる事項があれば、認識を改めて頂くと、転職活動が上手く進められるようになるかもしれません。それでは、下記をご覧ください。

「転職失敗したと思っても、1年はがまんして働かないといけない」という誤解

転職先に入社して、実際に働き始めたら「やばい。今回の転職、失敗だったかも...」って感じた時、ネガティブ思考で心配性な人は、「あ~、人生終わった」とか、「もう、ちゃんとした会社への転職は無理かも...」とか思う事もあるようです。

私が運営する『転職の個別サポート塾』でも、そのような方を含めた「短期離職」や「短期間での再転職」をサポートした経験が300名以上あります。

転職を失敗してしまって不安を覚えた方が、『転職の個別サポート塾』をはじめて(無料相談)利用された時に、よく私と交わす会話の一例が下記です。

お客様
「今回の転職は失敗だったので、すぐにでも辞め(転職し)たいけど、やっぱり1年間は我慢して働いた方がいいんですよね。エージェント担当者もそう言っていたので。」


「いやぁ、1ヶ月目でこうやって相談して頂いて、本当に良かったですよ。1年も我慢したら、余計、転職活動に不利になってしまう危険性がありますから。その状況(理由)なら、1ヶ月目、遅くとも2ヶ月目には転職活動を始めるのがベスト(もしくはベター)です。」

「もちろん、お客様がここなら入社しても良いと思える良い会社とご縁を結んでからの転職がベストですが、本当に違う、合わないと感じているなら、すぐ辞めても大丈夫ですよ。」

それをお聞きになられたお客様は、
「ほ、本当ですか?1ヶ月、2ヶ月で辞めても不利にならないんですか?」
と驚かれる事も少なくないですが、


「不利にならない訳ではないですよ。やはり、短期離職の応募者に対して、面接官は疑ってかかりますから、短期離職でない応募者に比べたら不利になるのは事実です。でも、1年間我慢して働いても、その不利という状況はあまり変わらない、場合によっては、もっと不利になってしまう危険性もありますよ。」

お客様
「はぁ、やっぱり不利なんですね。でも、1年我慢しても、その不利な状況は変わらない、さらに不利になるかもしれないって、どういう事ですか?」


「それは、面接本番を想像してください。面接官は、今回の短期間での再転職について、どうしてですか?と理由を絶対に訊いてきますよね。

その時、例えば、面接で聞いていた内容(条件、職務内容など)が違っていたからです。というような内容を回答をしたなら、

面接官は、それなら、なぜすぐ転職しなかったのですか?なぜ1年後の今なのですか?という疑問を持ちますし、質問をしてくるかもしれません。」

「つまり、1年後だったら、短期離職という不利から解放される訳ではなく、逆に1年後でも短期の部類ですし、もし、我慢して働いていたニュアンスがにじみ出ていたら、再び短期離職を繰り返す危険性を面接官に感じ取られてしまうんですよ。面接官は、転職に対する考え方や行動に一貫性があるかを見ていますから。」

お客様
「なるほど。そうなんですね。我慢して1年働けば、なんとかなる。という話を鵜呑みにしたら損するかもしれないし、ある意味、思考停止の状態に近いという事なんですね。それについては知る事ができて良かったです。」

「でも、1年我慢せずに、1ヶ月、2ヶ月で転職活動を始めても、不利な状況には変わりないんですよね。じゃあ、転職活動はかなり厳しくなると思わなきゃいけないですね。あ~、やっぱり気が重いなぁ...」


「確かに、短期離職ではない他の優秀な応募者との戦いになるので、不利である事は事実ですが、でも、戦い(転職活動)の仕方次第では、その不利さを跳ね返して、希望の転職を叶える方法はありますから、そんなに重たくならないでください。その方法は...」というような会話が続いていきます。

その先は、お客様お一人おひとりのキャリアや経緯、希望などによって会話の内容が変わっていきますので、ここでは割愛しますが、上記の例が、「1年は我慢して働かなければいけない」と根拠も無く信じてしまっている人にとって、少しでも役に立てば幸いです。

また、もし、あなたが、会話の最後の「その方法は...」の箇所に関心を持たれのなら、下記の2つの誤解もお読みください。

「短期離職(もしくは短期間での再転職)の応募者に、面接官は厳しい」という誤解

例えば、現職を5年間以上勤めている応募者と、まだ転職したばかりなのに転職活動をしている応募者(あなた)のどちらを、面接官が好ましく思うかといえば、それは前者ですよね。そして、どちらにリスクを感じるかといえば、後者です。

だから、後者(短期離職)に対しては、そのリスクへの懸念を払拭できるか図るために、面接官は多少厳しい質問もせざる得ない事は、まあ誰でも想像できますね。

だとしたら、この2つ目の見出しの内容は、誤解じゃないんでは?と思った方は多いと思います。もしかしたら、あなたも、そう思いましたか?

でも、面接官の質問を厳しいと思うのも、受け取る側の捉え方次第です。その質問が来るのは当然(織り込み済み)なら、面接官が本当に知りたい回答をしっかり準備して答えてあげれば良いのです。それが出来るなら、それほど厳しいとは思わないはずです。

反対に、厳しい質問が来るんだろうなぁ ⇒ 上手く答えられる自信が無いなぁ ⇒ 怖いなぁ ⇒ 面接嫌だなぁ という感じになってしまう方の多くは、面接官の質問に対して、「なんとかうまく答えなきゃ」と思い、自分を守ろうとして言い訳がましくなったりするので、面接官からの質問がどんどん厳しく感じられる内容になっていきます。

だから、短期離職の応募者の誰に対しても厳しいのではなく、面接官は、質問に対してピントの合った回答がもらえず、懸念が払拭できない応募者に対して、段々と厳しくなっていくのです。

そういう意味で、もし、あなたが、短期離職の応募者に面接官は厳しいと思い込んで委縮しているなら、それは誤解ですし、反対に、面接官の質問の意図を理解した回答を、そして全体にブレの無い一貫性のある内容を用意できれば、その誤解から解放される事を知って欲しいと思います。

面接官の質問が厳しくなっていくのも、それを厳しいと感じて萎縮するのも、あなた次第という事なのです。

転職の個別サポート塾』でお客様と面接準備のサポートを行っていると、初めの段階では、自分を守ろうという意識から言い訳的に感じられる回答や、各質問に対して少しブレが感じられる回答になっているのを感じます。

ですが、アドバイスしながら適した回答に変えて、一貫性を持たせると、それまで厳しい質問が嫌だったお客様が、早く面接に行って、その回答を話して(試して)みたいと思うようになるから面白いものです。

だから、準備する前に『面接官は、短期離職の応募者に厳しい』と勝手に思い込む事は、誤解だとお伝えしたいのです。面接官の質問を厳しいと感じるかも、あなたの捉え方次第ですし、厳しい質問をさせないようにするのも、あなたの対応次第なんです。

「短期離職の場合、今の会社より良いところは狙えない」という誤解

既に短期離職をしてしまった方や、転職失敗して短期間での再転職活動を始められる方からお聴きする事が多いのが、この「今(前)の会社より良いところは狙えない」や「次の応募先はレベルダウンせざる得ない」という誤解です。

なぜ、そう思うのかといえば、前述の「面接官は厳しい目で見てくるから」という誤解や、転職失敗や短期離職を経験したことで心が弱くなっているからでしょう。

でも、本当にそうでしょうか?疑ってかかる必要はないですか?

転職失敗したのなら、その失敗をしっかり反省して、前回の転職活動で希望していた候補企業に、挑戦していけば良いと思います。もちろん、どうやったら、その希望企業に採用されるか、前回の転職活動の時以上に、今回の転職活動では、しっかり準備しなくてはいけませんが...

正直、自分から勝手に諦めている応募者に、面接官は魅力を感じないと思います。自分の中では、レベルダウンして受けていると思っても、その応募企業の面接官の目に、魅力的に映る可能性は低いと思いますよ。

なので、敵前逃亡を図る(つまり、楽な方に逃げる)前に、前回の転職活動で果たせなかったリベンジをするつもりで、また、前回のレベルより上の企業を目指して、応募候補を探して挑戦するぐらいのアグレッシブさが望ましいと私は思っています。

そういう気持ちならば、簡単な目標ではないだけに、他の応募者(ライバル)よりも興味を持ってもらえる「自己PR」「職務経歴書」や「志望動機」などに真剣に取り組むのではないでしょうか。

まとめ

上記の3つの誤解、いかがでしたか?あなたは上記のような誤解をしていませんでしたか?それらの誤解を回避した上で、次の転職を成功させるためには、転職失敗(短期離職)になってしまった要因を見つけて、転職活動に活かすことが大事です。さらには、しっかり自己PRや職務経歴書を作って、失いつつあるあなたの自信を取り戻すことが大事ですよ。

もし、あなたが転職失敗に遭遇して、短期離職になってしまったり、短期間での再転職を考えているなら、よろしければ、下記の記事もお読みください。少しはお役に立てるかもしれません。

1ヶ月で短期離職した30代がたった3週間で再転職できた訳
https://www.job-rescue.com/1-month-and-3-weeks/?note

転職失敗が続いて、3回の短期離職になっても、大丈夫です
https://www.job-rescue.com/tankirisyoku-naitei/?note

転職失敗を2回、3回と繰り返さないために大事な事とは
https://www.job-rescue.com/tensyoku-shitabakari-yametaku/?note