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パラノイアだけが生き残る 後編

こんにちは

夢叶系ユーチューバーのジェイです。

今回は、前回の続きで「書籍紹介シリーズ」と称しまして、アンドリュー・S・グローブ氏の「パラノイアだけが生き残る」について解説していきます。

軽く前回のおさらいをしておきましょう。

前回は、パラノイアとは何か、どうやったら見分けられるのかということについてお話ししました。

パラノイアとは、病的なまでの心配性のこと。本書で重要なのは、心配性であり、なおかつ時代の転換期に敏感であれば変化の激しい現代社会も生き残ることができるということです。

アンドリュー氏は、部下がパラノイアかどうか調べるために、社内旅行や宴会の幹事を任せるという方法をとっていました。そうすることで、予測不能な事態に備えた予定を立てているかどうかをうかがい知ることができるというわけでした。

パラノイアについて詳しく知りたいという方は、是非前回の動画を確認してください。

さて、今回紹介するのは、パラノイアであることと同じくらい、いやそれ以上に重要な「10Xの変化」を見極めるということです。

結論から言えば、10Xの変化を見極めるために重要となる概念について、「シグナル」と「ノイズ」を知ることが挙げられます。

時代の変換点となりえる「シグナル」か、あまり重要ではない「ノイズ」

この2点を見極めることで、次に打つべき対策も見えてくるのです。

今回は、10Xの変化とはどういったものか、「シグナル」と「ノイズ」の見極め方について解説していきます。この動画でもって、パラノイアだけが生き残るのまとめとなります。

では早速、本題に参ります。

戦略転換点を知る

10Xの変化について考える前に、重要となるキーワード、戦略転換点についてもお伝えしなければなりません。戦略転換点とは、一夜で周囲を取り巻く環境がガラッと変わってしまうような、ある一瞬の時期をいいます。

筆者のアンドリュー氏は、インテル時代において戦略転換点を経験し、そのあまりにも早すぎる、そして予測不能な事態に、ただただ奔走するしかありませんでした。

なぜこのような事態に陥っているのか、なぜ今までの方法が通じないのか、それすらも全く分からない。ただ一つだけわかっているのは、社会の構造が一瞬で変わったという事実だけそのくらい、いつどのタイミングで起きるのかは誰にもわからないということなのです。

アンドリュー氏は、この戦略転換点に達するプロセスとして、ビジネスに影響を与える6つの力がカギとなると話しています。

6つの力

ビジネスの世界は、様々な力が絡み合うことで成り立っています。そして、その中でも企業の経営に影響を与える力について5つの力があると、ハーバード大学のマイケルポーター教授は言います。

既存の競合企業の体力・活力・能力
供給業者の体力・活力・能力
顧客の体力・活力・能力
潜在的競合企業の体力・活力・能力
生産やサービス提供の方法がかわる可能性

この説明では、少しわかりにくいので、具体的にこのユーチューブを例にとって解説しましょう。

既存の競合企業とは、マナブさんやまこなり社長といった、ビジネス系ユーチューバーであり、そのほかにも様々な方が参入しているので、比較的多いといえます。

供給業者とは、ユーチューブで言えば、広告を出している企業やアフィリエイトリンク先の企業といったところでしょう。彼らの資金力がユーチューバーの収入源となっています。

顧客とは、今この動画をご覧になっているあなたのことです。こういったチャンネルをご覧になる方がどれくらいいるのかが重要です。

潜在的競合企業というと、最近では有名人によるユーチューブ参入がそれにあたりますね。彼らは圧倒的認知度と、資金力でユーチューブ会に参入しているわけですから。

そして、生産やサービスの提供方法については、まだ何とも言えませんが、今後はARやVRといった技術が広まっていくと考えられます。

と、このような外部要因などが重なり、その中でビジネス産業は動いているのです。さらに、アンドリュー氏は現代における力について、ここに第6の力である「補完関係にある企業の力」があることを考慮しています。

ユーチューブで言えば、ユーチューブという会社自体やパソコン、電気といった、いわば生命線のようなものですね。

そして、これら6つの力のうち、どれか1つでも力が10倍になった場合、その市場は大きくへんかすることになります。その力のことを10Xの変化といいます。

本書では、それぞれの力に対して、10Xの力がどうやって生まれてきたのか、具体例とともに記載してあります。ここでは、顧客の変化を、僕自身の解釈をもとにして携帯電話を例に挙げてみました。

前提として、顧客の10Xの変化とは、

「世代を渡って徐々に変化することがある」

ということを頭に入れておきましょう。

今の20代の若者にとって、スマホやタブレットがあるのは当たり前です。それは、今の50代の方が20代の時には、固定電話が当たり前だったのと同じです。

スマホの操作でわからないことがあったら、すぐにスマホのグーグルで調べる。それは、50代の方が自宅のパソコンでネットサーフィンをするのと同じ感覚です。

そして、今の20代が50代になったら、その時の20代はどのようなツールで物事を調べているでしょうか。きっとARやVRが発達していることでしょう。

このような形で、顧客ニーズが気が付かないうちにどんどん変化していく。そして、気が付いた時には市場にいる顧客が大幅減少しているという事態に陥るわけです。

ここで紹介したスマホなどは特殊ですが、様々な業界でこの10Xの変化は現れてきます。そして、そこにいち早く気が付くかどうかで、生き残れるかどうかが決まるというわけです。

ノイズとシグナル

10Xの変化を起こす基準はつかめたでしょうか

ここからはさらに、10Xの変化が起きるトリガーとなる存在であるシグナルと、実はそうでもない存在のノイズについて解説していきます。今まで散々難しいことを言ってきましたが、ここが最も重要なトピックとなります。

変化の兆しが見えてくる「シグナル」とは、

①ライバル企業が変わった
②補完先としていた企業が変わった
③社内にずれた人が増えた

この3点を抑えることが重要。

この企業が明日無くなってくれたらいいのに。そう思える相手がはっきりしなくなったら、業界の変革が起こっているかもしれません。

かつて会社を支えてくれた企業が、他社と競合していたとしたら、足元まで何かしらの変化が起こっているサイン。社内の人間で、物分かりが悪くなった、つまり、意見が合わなくなった人がいれば注意。今までのやり方が社会全体から合わなくなっている可能性がある。

この3点が見分けられたら、10Xの変化に対応することができます。しかし、そうは言うものの、これらの変化はかなり静かに迫ってきます。

そして、いつの間にか飲み込まれてしまうもの。というのも、経営者は社内や業界内での動きには俊敏に判断できますが、いざ業界外からの風となると、「自分には関係ないことだ」と思い込んでしまうようです。

なので、本書では、シグナルに気が付く方法として、「中間管理職の営業部門の言うことに耳を傾けるべき」といっています。

中間管理職は、上からも下からもヤンや言われる地位ですが、だからこそ、上からの意見としたから上がってくる声に乖離があることがすぐにわかるのです。しかも、自分も現場に出ているので、さらに顧客からの反応までも見ることができるのです。

となると、少し業界からの風当たりが厳しくなったら、すぐさま感じ取ることができます。そして、感じ取った物事を精査して、上に報告してくれるのです。

その報告を見て、「ノイズ」か「シグナル」かの判断をするのが、経営者の役目ということになります。

まとめ

さて、これ以上ここで解説すると混乱するので、もっと詳しく知りたいという方は「パラノイアだけが生き残る」をぜひ読んでください。本書の解説はここまでとなります。

が、はっきり言って概要解説だけを行っても、ではどうすれば生き残ることができるのかわからないと思います。なので、特別編として、実践編を短編動画にてまとめる予定です。

もしも、実践編まで見たいという方は、是非次の動画をお楽しみください。

今回の総括

「変化をとらえることができるのは、多くの意見に耳を傾けられる人」

日常的に人の意見を聞くような訓練をしましょう。実践編では、僕は偉そうなことはいいません。しかし、絶対にためになる話をします。

動画をごらんになってくれてありがとうございます。このチャンネルでは、あなたの明日がより楽しくなるような動画をお送りしています。

面白いと思った方は、是非チャンネル登録をお願いします。

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