【仕事】壁打ち相手が欲しいのです
通常、日本のメンバーシップ型の組織では、マネジャーになる人がその組織の中で一番仕事のことを知っていたり、社内外の繋がりも多いということがよくあると思います。
(仕事ができるかどうかは別問題で、多くの場合、長く同じ部署にいる人がそこのマネジャーになりやすい)
しかし、新規系のビジネスに関わって企画や提案をする組織だと、自分の上司が新しい領域についての細かいところまでは知らないことが多いでしょう。
どちらかというと、新規事業を進めていくための流れやプロセス、定石的なところは押さえてはいますが、専門的なドメイン知識は担当者の方が多かったりします。
この場合、専門的な知識がないマネジャーに対してレビューをしたり、相談したりする意味があるでしょうか?
これは意味があるのです。
よく仕事をしているときでも「壁打ちさせてくれ」という事を私は言います。
正解がなかなかない新規系の仕事をしていて、創造的にアイディアをださなければならない人が、なかなかまとまらなかったり思考が発散してしまった場合に、同じようにこの言葉を使って、誰かに協力を求めます。
この壁打ちというのはどういうことかというと、
相手に答えをもらうことを期待しているのではなく、答えはでなくてよいから、自分の話をとりあえず誰かに聞いてもらって自分で頭を整理する
ことです。
ようはテニスや卓球で壁に向かって球を打って自分で打ち返すように、相手に壁になってもらい、その人に説明をする中で、表出と言語化がされていき、自ら気づきを得ることで、新たな発想に向かったり、頭が整理されていきます。
これはコーチングの中でもある、オートクラインが働いている状態です。
なので、マネジャーは、ドメイン知識が無いことや専門家ではないことは気にせずに、話を聞いてあげたり(傾聴して)、ときには質問をして、相談しに来ている相手の良い壁打ち相手になりましょう。
ただ、決してネガティブなリアクションをしたり、重箱の隅を突いて徹底的に潰しに行くのはNGです。(人によっては、それでも「そういう指摘は確かにされますよね!勉強になります!」という人もいるかもしれませんが…)
あくまでも、壁を打ちにきた相手が、どんどん球を打ち込んでくる、打ち込みたくなるようなリアクションや質問をするよう心がけましょう。
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