【アジャイル】AI時代に残るものは「正しいものを正しくつくる」ことなのかも?
最近、Generative AIの話ばかりですみませんね…
残る仕事・なくなる仕事
2023年になって、ChatGPTなどGenerative AIの話で持ちきりですが、同時にAIの話をすると必ず出てくる「残る仕事・なくなる仕事」の話題も同じように上がってきます。
しかしChatGPTなどのGenerative AIの進化がすごすぎて、かなり危機感を感じている人もいますし、それを煽るような記事もチラホラ見かけます。
煽る記事ではなく、切り口として私の中で納得感のあった記事は以下です。
「人間に残される仕事は3つだけ」というタイトルは。ちょっと目に付きやすくするために極端な感じですが、言っていることは確かにと思います。
「改善・創造・交渉」と「仮説検証型アジャイル」
前出の記事で残る3つと言っているのが「改善」「創造」「交渉」という話なのですが、これを見たときに私が感じたのは、
「これって、仮説検証型アジャイル…つまり『正しいものを正しくつくる』ことなのでは?」
と思ったわけです。
ちなみに仮説検証型アジャイルというのは、私のnoteで何度も登場する市谷さんが提唱する「価値探索とアジャイル開発をセットでものづくりすること」であり、仮説を立てて検証を行う「探索」と、その検証結果から学びを得てさらに探索するのか?うまく行きそうだからリソース投資をして拡大していくのか?を判断していく「適応」を継続的に行っていく動き方です。
これにより、変化に富み、不確実な市場や顧客の状況や要望に合わせて成果を積み重ねていくことで、分からないことを分かるようにしながら、博打のような勘で物事を決めて大失敗をしないように、少しずつ「正しいこと」をしていくことができます。
アジャイル”開発”とあるように、元はソフトウェア開発を出自としていますが、ビジネス開発においても仮説検証は必要ですし、もっといえば世の中や市場が変化の富む時代、営業であってもバックオフィスであっても、仮説検証による探索と適応をしていく動き方は有効です。
まさに記事で言っている「創造」の部分は「探索」の仮説検証ですし、「改善」の部分は「適応」による学びと改善アクションです。「交渉」もアジャイルでスクラムチームを組んでいれば自分たちに影響を及ぼすステークホルダーとの交渉が発生します。
分からないことを分かるようにするということはステークホルダーも分かっていない中、最初に決めた計画のまま行くことが本当に正しいか分かりません。そうなってくると「探索」にて行われた仮説検証とその結果から、「適応」にてそもそも今ある目標や方向性を変えるべきだという判断も必要になります。このとき、ステークホルダーとのタフな交渉が必要になります(が、探索にて判断の蓋然性を高めていれば、説明は可能です)。
人間に残されるのは「正しいものを正しくつくる」こと
Generative AIの進化は正直今のところ未知数です。先の記事にあった「改善、創造、交渉」すらも人間よりもうまくできるものが将来出てくるかもしれません。
ただ、それはこの1〜2年で出てくるようには感じられません。まだまだGenerative AIは人間の支援者の域は超えないと思っています。もちろんそれだけでも十分、現在人間がやっている仕事を人間の代わりに担ってくれるわけで。それは仕事を奪っているのではなくて、以前私がnoteに書いたようにAI時代になって、人間のやるべき仕事の定義が変わるだけですけどね。
人間自身のための課題解決やビジネスというものは、ただ課題がなくなったり、売上が上がれば終わりではなく、その中にはどう実現するかの手段はおいといて、「人間が人間に対して考えつくして提供する価値」という、AIや機械には芽生えない人間同士の気持ちや感情をも交えて発揮される価値があるはずです。
人間が思う、人間のための正しいものを、正しくつくって提供する…
それによって喜んでいる人のために、また新たな価値を提供していく…
これはどんなにGenerative AIが発達しても、なかなかひっくり返せないものになるのではないかなと私は思っています。
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