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抹茶ラテの悲劇

カフェでみんながコーヒーっぽいのを頼む流れになった時、私は抹茶ラテをよく選ぶ。普通のコーヒーは時々お腹が耐えられなくなるか、お手洗いが近くなることがあって、人といる時はなかなかリスキーなのだ。

抹茶ラテのどこが好きなのかというと、まず、味。
甘いけど抹茶だから甘すぎない。私は甘ったるいのは苦手。
それに、濃い味だからゆっくり飲める。おしゃべりするために入ったカフェで、一人だけ飲み物を飲み干してしまう気まずいのを避けられる。

次に見た目。あの落ち着いた緑が好き。
結構な確率でラテアートをしてくれているから、緑の上に白いハートが描かれていることが多いんだけど、あれがとっても可愛い。友達が私のカップを見て、「わっ、可愛い」と口にすることも少なくない。

そんなふうに味も見た目も満点な抹茶ラテだけど、まあまあ悲劇が起きる。
私に起きた悲劇は2つ。

1つ目、開けるのに失敗すること。
カフェでマグカップで提供されるなら心配いらない。これは、テイクアウトをした時の話だ。
スタバとかのカップを想像してみてほしい。プラスチックの蓋が付いていて、その蓋に飲み口もあるんだけど、あのままじゃ冷めにくいから私は蓋を外してしまう。
はい、ここで悲劇が起きる。
蓋についていた抹茶ラテの粒が飛ぶのだ。ここで白い服を着ていたらあら大変、緑のシミがあっという間にできてしまう。
私はこれで薄いベージュのスウェットを汚した。幸い、家に帰ってすぐ洗ったら取れたが、いかにも抹茶な緑のシミをつけて家に帰るまで過ごすのはちょっと恥ずかしい。

2つ目、唇が緑になること。
抹茶ラテって粉を溶かして作るのが大半なんだと思う。だから、唇にちょっと付いた抹茶ラテが乾くと、緑の粉みたいになる。それがどんどん溜まっていくのを想像してみてほしい。一杯飲み終わる頃には、しっかりした緑になっているのだ。
これ、仲の良い友達ならいいけど、関係性がそこまでできていない人だと難しいかもしれない。「唇緑になってますよ」とか、ぼかしてもそれに近しいことを言うのはハードルが高い。言うことというか、それを聞いて相手が少し気まずいか恥ずかしい反応をする時、私はどうすれば良いのだろう。

まあ、それでも私は抹茶ラテが好きなわけだけど。これからも頼むわけだけど。

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