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どうにも体が思うように動かない。毎日すこしずつの不調。積み重なってはどうなるだろう。年々「調子のいい日」というのが減っていく気がしている。まえはもっと、深夜まで飲んでも翌朝ピンピンしていたし、あちこちいろいろなところへ出張にいっていた。風邪のひとつもひかなかったのに、今年はすこし窓を開けて一晩寝ただけで全身がだるい。体力に欠けている。食中毒を克服したものの、食欲はなかなか戻らない。もうこれから一生、スープ一杯でおなかが満たされてしまうのかもしれない。

いろいろなことを滞らせてしまっている。各方面にほんとうは菓子折でも持って謝りにいかなければならない。休みの日はとにかく一歩も外に出たくなく、だれともメールも電話も会話もしたくない気持ちが募る。他人の誘いを平気で断る。今会いたいのはあなたではないのと、喉まで出かかって止める。なんども止めているうちにしゃっくりがでた。それでも会いたい人には会いたいと思うし(この週末はほんとうにそう思っていたのにうまくいかずに会えずじまいになってしまった友人たち。)、そもそも実際そうもいかずに出歩いたりしているわけだが、そうでない時間はとにかく横たわってじっとしている。気力も欠けている。ではわたしになんの力が残ったのだろう。

見知った天井。最近右端のほうに茶色っぽいシミがあることを発見した。

去年も一昨年もそのまえもたぶん似たようなことを書いている。夏が苦手なのだと思う。苦手だと思うと同時に愛してもいる。忘れたいことと忘れたくないことが湿った風にのって同時にやってくるこの季節は、やはり四季のなかでいっとう罪深い存在だと思う。そうやって気取る。たいしたことも憶えてはいないくせに。

昼間晴れていたくせに、思いついたように降り出す夜中の雨は、火照った室内の温度を下げてくれるので嫌いではない。窓を閉め切った部屋に響くごうごうという雨音が、もう少し大きくなればいいのにと願っている。




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