見出し画像

documentary

結局先週はあれから体調が急激に悪化し、原因はといえば食中毒だった。ほとんど丸々1週間を苦しみに費やし、散々であった。詳細の記述は控えておくけれど、ほんとうに絶望的な苦しさだった。四六時中身体のどこかが痛いというだけで世界が真っ暗になる。木曜日にやっと歩けるようになり、すこしずつ回復していまにいたる。1週間ぶりの外出。かばんに物を詰めることさえ手間取った。

はじめは熱が高かったので、病院に行ったらコロナ疑いで防護服を着た看護師さんに囲まれて、処置室を隔離された。その時はそれどころではなかったけど多少レアな体験だったかもしれない。いや、コロナじゃなくてよかったのだけれど。

薬をもらってもすぐに効くわけではなく、ただ時間の経過を天井をながめて待つような過ごしかたをした。病はいつでも突然でだれにも予想できないから、なすすべもなくそうしているほかないことを嫌でも実感して嫌になった。健康、だいじ。

しばらくは食事制限があって、金曜日に近所の双子の医者(兄)から受け取った食事リストに記載のあるものしか食べてはいけないらしい。火曜日に担当だった双子の医者の(弟)は、調子が良いなら食べてもいいんじゃない? とのんきなことを言っていたが、(弟)は消化器専門の医者ではないのであまり信用しすぎないことにした。もう苦しむのはこりごりなのだ。

重湯、おかゆ、やわらかく煮たうどん、冷ました番茶、バナナ、りんご(すりおろしてあればなおよい)、みそ汁、段階を踏んでステップ2の食事へ。などなど。

まあ、さすがに今日は少しずつ食事を戻していて、ふつうの白米も食べられるようになってきたのだけど、食べられないと思うとあれこれ食事への関心がわいてくるもので、他人の食べている焼肉弁当やアイスクリームがうらやましく思える。いいな。

完治したら食べてみたいものを思い浮かべて手帳の隅になんとなくメモする。でもきっと、その時になったらそれらは魅力的ではなくなっている気もする。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?