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シンプルだけど有用なグラフ「ドットプロット」で世界の平均寿命分布を可視化
日本は世界有数の長寿国と言われていますが、他の国々の寿命はどのような状況なのでしょうか?
このことを確かめるために、データを収集してグラフ化してみたのですが、改めてドットプロットがわかりやすいなあと感じたので以下に掲載しました。2021年の世界各国に対する平均寿命を示しています。
![](https://assets.st-note.com/img/1703136462776-l2I5qoCLx2.png?width=800)
このグラフでは、各国の平均寿命について小数点第一位を四捨五入して整数化し、横軸に平均寿命(データ値)、縦軸に該当国を積み上げ、点の数で度数を表現しています。
■ドットプロットについて
どうやら今は、小学校6年生の算数でドットプロットを学習するようです。度数分布表が示されていれば、ソフトウェアを使わなくても簡単に描くことができるグラフです。ドットプロットにより、データにばらつきがあることを理解できます。
ドットプロットは一次元の散布図とも呼ばれ、おおまかな分布や外れ値の確認に有用なグラフです。
またJMPではグラフとデータが連動しているので、ドットプロット上で気になるデータを選択すると、そのドットの詳細(この例では該当する国)をすぐに確認できます。
例えば、日本のデータを選択すると、(男女合わせたときの)平均寿命は84歳であり、世界的に長寿国であることが分かります。
![](https://assets.st-note.com/img/1703136535165-X4xC17OjmG.png)
■JMPでドットプロットを描く方法
ドットプロットは「グラフビルダー」で描くことができますが、グラフをドットプロットに切り替えるアイコンなどがあるわけではないので、ここで描き方を説明します。
ドットプロットの作成
連続尺度の列(この例では、各国の寿命を入力した列)を [X] ゾーンにドロップします。
左下の「点をずらす」のプルダウンメニューから [正のグリッド] を選択します。
![](https://assets.st-note.com/img/1703136675608-2lMhf9o9Zc.png?width=800)
手順2の [正のグリッド]で点をずらすと、以下のように点がX軸に積み重なるように配置されます。
必要に応じて、グラフ右側の凡例の点を右クリックし、マーカーサイズを調整します。
![](https://assets.st-note.com/img/1703136745002-bz7MjIQGdo.png)
これでドットプロットの完成です! 操作がわかってしまえば簡単ですね。
■「グラフビルダー」でドットプロットを描くことのメリット
JMPの「グラフビルダー」はグループ変数を使ってグラフを分割したり、色を付けたりできることが大きな特徴です。今回のドットプロットを地域別(アジア、ヨーロッパ、アメリカなど)に分割し、さらに色分けすると、地域間の分布を比較できます。
例えばアジアは値のばらつきが大きく、ヨーロッパ(中央アジアを含む)は平均寿命が高い国々が多く、南アフリカは平均寿命が低い国々が多いことが分かります。
グラフではG7の加盟国にラベルを付けていますが、中でもアメリカの平均寿命の低さが際立っています。
![](https://assets.st-note.com/img/1703136799333-cu1TsiZ1Uk.png)
連続変数の分布を表すグラフとしてはヒストグラムが有名ですが、階級の中に属する度数を棒で表すため、今回のように個々の点(国)を選択して詳細を調べてみるといったことが難しい場合もあります。
シンプルなグラフだけど、時として有用なドットプロット。皆さまの業務の中で役立つことがあれば、是非とも使ってみてください。
最後に、平均寿命を地図上で色分けして表示したものも示します。これからヨーロッパの国々の平均寿命が高さや、アフリカの国々の平均寿命の低さが一目で分かります。
![](https://assets.st-note.com/img/1703136824148-wrkKhIxIYF.png?width=800)
by 増川 直裕(JMP Japan)
Naohiro Masukawa — JMP User Community
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