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疾患センター解説17~まとめ

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疾患センターでは、ある特定の病気や医療技術に特化した治療を行っています。センター名には対象となる疾患や特徴的な治療法が含まれることが多く、どこにいけば希望する治療を受けられるかが…
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【疾患センター解説】全てのアスリートを支える スポーツ医学・関節鏡センター

スポーツ医学・関節鏡センターとは スポーツ損傷からの復帰を医療面でサポートすると同時に予防医学による健康増進についても取り組みますスポーツに特化しアスリートの復帰を支援 スポーツ医学・関節鏡センターではアスリートに寄り添った医療を提供します。患者さんの ADL(日常生活動作)回復に、「スポーツ活動への復帰」という目標が加わります。 中心となるスポーツドクターには一般的な整形外科の知識はもちろん、スポーツに精通していること、アスリート心理への理解も必要です。 スポーツに

【疾患センター解説】骨盤臓器脱、尿もれなど女性の悩みの力強い味方 ウロギネコロジーセンター

ウロギネコロジーセンターとは 泌尿器科と婦人科の境界領域の疾患の治療にあたっています泌尿器科と婦人科の境界領域にある疾患を治療 骨盤臓器脱や尿失禁(尿もれ)、過活動膀胱などに悩んでいる女性は少なくありません。恥ずかしさが先に立って、悩んでいても受診をためらう患者さんが多いのですが、ウロギネコロジーセンターは、そうした疾患に悩む女性の強い味方となります。 ウロギネコロジーセンターは尿に関わる臓器を扱う泌尿器科、女性の生殖器などの疾患を診る婦人科の2つの境界領域にある病態を

【疾患センター解説】低侵襲で患者に優しく、早期回復も期待できる 手術支援ロボットセンター

手術支援ロボットとは 手術における執刀医の動きをサポート。切開創も小さくて済み、患者負担の軽減にも期待できます医師の手技をロボットがアシスト ロボット手術は、正式には「ロボット支援下内視鏡手術」といい、手術支援ロボットを使って医師が手術を行う術式のことを指します。 現在医療現場で多く使われているのは、アメリカの企業が開発したダビンチ(daVinci®サージカルシステム)というロボットで、日本では2009年に医療機器としての認可を受けました。 ダビンチには4本のロボット

【疾患センター解説】腫瘍に放射線を照射して消滅を目指す 放射線(陽子線治療)センター

放射線センターとは チーム医療によって他科と連携し、患者さんの適応を確認して、治療を進めます医師のほか、放射線技師、看護師、医学物理士が協力 手術、化学療法と並んで、がんの3大治療法のひとつとされているのが、放射線治療です。放射線というと、「副作用が強いのでは」と感じる人が多いようです。しかし実際は、体に傷をつけることがありませんし、身体の機能と形を維持することができます。そして腫瘍の状態によりますが、日常生活をしながら通院で治療を受けることが可能です。なにより注目すべき

【疾患センター解説】さまざまな腎代替療法に精通し、患者の生涯にわたり診療を続ける 腎センター/透析センター

腎センターとは 内科、外科、小児科が連携し、患者に合わせた腎代替療法を実践腎臓病のスペシャリストが患者の一生に寄り添う 腎センターの特徴は、人工透析を担当する腎臓内科のみならず、腎移植医療を担当する外科、小児科医が在籍し、子どもから高齢者まで、腎臓の疾患の全てを一体となって診療することです。医師はもちろんのこと、看護師、管理栄養士、臨床工学技士、薬剤師などの多職種も活躍しています。 腎代替療法には血液透析、腹膜透析、腎移植の3種類があります。患者さんに合わせて治療法を選

【疾患センター解説】男性の4人に1人が生涯に一度は罹患。年間12万件の修復術が施行 鼠径・腹壁ヘルニアセンター

鼠径・腹壁ヘルニアセンターとは、術式の選択や麻酔方法など、患者の状態に応じた手術が可能安心して周術期を過ごせるようサポート 鼠径ヘルニアは男性の4人に一人が生涯に一度は罹患するといわれています。日本では年間12万件のヘルニア修復術(2017年)が施行されており、非常に一般的な疾患です。今後社会の高齢化が進むと、病因に加齢変性的な側面もある鼠径ヘルニアの頻度は増加すると考えられます。様々な併存症をお持ちの患者さんがヘルニアに罹患するケースが増えることが予想されます。 当院

【疾患センター解説】全身の関節で起こる腫れや痛みを治療 リウマチセンター

リウマチセンターとは、基礎療法を土台に薬物療法、手術療法、リハビリ、ケアによるトータルマネジメントを行います患者の理解を土台としたトータルマネジメント 関節リウマチは手足を中心に、全身の関節で起こり得る自己免疫疾患です。 リウマチセンターでは内科と整形外科の連携が大切です。さらに関節リウマチ治療に特化したメディカルスタッフ(薬剤師、看護師、栄養士、医療ソーシャルワーカー、理学療法士、作業療法士)など多職種が連携して患者さんを支えるのがセンターの強みです。 高度関節破壊

【疾患センター解説】日中の眠気や倦怠感、心臓などへの合併症を防止する 睡眠・呼吸障害センター

睡眠・呼吸障害センターとは、複数のセクションのスタッフが協力して、睡眠障害、特に睡眠時無呼吸症候群(SAS)を中心とした睡眠呼吸障害の診断と治療について、包括的な診療を提供。複数の診療科にまたがる専門外来を1つに集約 睡眠障害は約60種類以上もの睡眠関連疾患に分類されるため、診療科が多岐にわたります。 夜眠れない、中途覚醒、早朝覚醒などの症状(不眠症)は内科、心療内科、精神科、睡眠不足や睡眠リズムに問題がないのに日中の過度の眠気や居眠り(過眠症)にお困りの場合は、神経内

【疾患センター解説】患者の生活を思い、血糖コントロールと合併症予防に取り組む 糖尿病センター

糖尿病センターとは、糖尿病とその合併症に対し、複数の診療科が連携し、患者の全身状態を考慮した治療を実践糖尿病にとどまらず合併症の治療も重要 そこで、糖尿病・代謝内科と眼科、循環器内科、脳神経内科、形成外科などが協力し、連携をとっています。実際に受診される患者さんにとってのメリットとしては、診療科間の情報共有がスムーズである点が挙げられます。 例えば糖尿病の合併症のひとつに、網膜症という眼の病気があります。糖尿病性網膜症は初期では症状がなく、視力低下や視野が狭くなるといっ

【疾患センター解説】脊椎脊髄のエキスパートが多種多様な治療を提供 脊椎脊髄センター/脳脊髄センター

脊椎脊髄センターとは、整形外科医と脳神経外科医が協働して治療にあたります背骨や神経の病状に応じて最適な治療を提供 脊椎脊髄とは、いわゆる「背骨」と、背骨の中を通っている神経のことをいいます。脊椎脊髄センターでは、首・背中・腰などの椎骨や、その神経に関係する疾患(脊椎脊髄疾患)を対象にした診療を行っています。 脊椎脊髄疾患は、主に整形外科と脳神経外科が治療対象としている領域です。どちらの診療科も幅広い疾患を対象としており、脊椎脊髄センターでは、それぞれの得意な治療法を活か

【疾患センター解説】不具合のある基本動作を改善 人工関節センター

人工関節センターとは、整形外科がある、中規模以上の病院で人工関節手術を専門に担う部署各院が治療日程、リハビリメニューを策定 現在、人工関節の手術数は膝関節手術が年間約9万件、股関節手術が年間約7万件です。高齢化も手伝い、今後も右肩上がりで増えるとみられています。 人工関節センターは整形外科がある、中規模以上の病院で人工関節手術を専門に担う部署です。外来で入院前の諸検査から入院治療、退院までの諸検査やリハビリテーション・生活指導など全てを円滑に進められるよう、各医療機関は

【疾患センター解説】初期がんから難治性のものまで集学的治療で立ち向かう がんセンター

がんセンターとは、さまざまな部位にできるがんに対して科の垣根を越えて協力し、集学的な治療体制によって、適切ながん治療を行います。医師のみならずスタッフ一丸となって治療にあたる がんが身体のさまざまな箇所に発症することはよく知られていますが、それに並行するようにがんの治療法も多種多様に生み出されています。このような状況下においては、単科で治療にあたることは困難です。そこで関係各科が連携し、医師はもとより看護師、メディカルスタッフ、事務員に至るまで協力して治療を進めていく体制

【疾患センター解説】各診療部門が連携し、難治性がんの根治を目指す 膵がんセンター

膵がんセンターとは、膵臓等の疾患を診断、治療する診療拠点EUS-FNAを利用した針生検で確定診断 膵がんセンターは院内の各診療部門が連携して、膵臓等の疾患を診断、治療する診療拠点です。全国にある各センターは概ね同機能を有するものの、病院ごとに、呼び名はさまざまです。東京医科大学病院は「膵臓・胆道疾患センター」で診療します。 患者さんの多くは腹痛や背部痛などを訴え、来院されます。センターではまず、腫瘍マーカーを含む採血や造影剤を使用したCT検査、 MRI検査を行います。異

【疾患センター解説】患者さんにやさしい、質の高い医療を追求 消化器センター/内視鏡センター

消化器センターとは、内科と外科が協力し、ワンチームとして診断から治療までシームレスな医療を実現しています低侵襲な内視鏡治療や腹腔鏡手術を提供 患者さんや疾患について、いつでも症状や治療方針について意見交換することができ、ワンチーム医療で最善の治療法を提供できるのが大きな特徴です。特に消化管領域は、大腸を中心に最新の内視鏡による早期発見と、根治性を損なわない限り内視鏡治療や腹腔鏡手術による最小の負担を目指し、患者さんにやさしい、質の高い医療を追求しています。当院の場合でいえ