脊髄損傷 再生医療の挑戦② 患者の望みに応える 骨髄間葉系幹細胞治療
損傷した脊髄は二度と治らないという定説
脊椎(背骨)は人間の支柱になるとともに、体幹・四肢の運動の根幹をなす運動器です。背骨の中央には脊柱管があり、その中に繊細な脊髄という組織があります。体を動かそうと思ったとき、脳からの指示は脊髄を通り、手足に伝わります。また物に触れた感触などは末梢の神経から脊髄を介して脳に伝わります。
脊柱に何らかの衝撃が加わり、脊髄が傷つくことを「脊髄損傷」といいます。脊髄を損傷すると、脳での指示が筋肉に伝わらず手足の麻痺を生じ、肺や内臓までう