私たちは試されている。

緊急事態宣言が出されるちょっと前くらいに、映画「コンテイジョン」を観た。

大好きなケイトウィンスレットとマリオンコティヤールが出演しているので、以前すでに観てはいたのだけれど、あらためて話題になっていると何かに書いてあったので、内容再確認のつもりで見てみた。

いまは、以前観た時と、響き方が全く違った。
リアルさが違う。

コンテイジョン」に出てくるウイルスは、発症が早いわ、致死率高いわで、まぁ恐ろしすぎる程なんですが、、、、潜伏期間の長さとか致死率の高さ以外は、新型コロナウイルス COVID-19 と似てる。。。

人によっては、観たら余計不安になってしまうかもしれないので、今のタイミングで観るのは気をつけてはもらいたいんですが、感染症の、ウイルスのことや、こういう状況を理解する上では、とても良いと思います。

今日また買い出しに、1人でスーパー行ってきたんですけど、一部の雑貨店とか洋服屋さんとかは休業したりしていて、人も比較的少ないなと感じたんですが、不安に感じたのが、人と人との距離が結構近いこと。いわゆるソーシャルディスタンス。一部の売り場に、人が7〜8人密集してたり、エレベーターに何人も乗ってたり、レジに並ぶ列だったり、、、

コンテイジョンを観たあとだと、怖くて、そういう場所は回避したり、足早に過ぎたりしました。

本当か嘘かはわからないけど、まだまだたくさん人が集まっているような場所もあるとか、ないとか。。。外出自粛、とは言っても、良いお天気で気候の良い季節だし、お出かけしたくなるし、外なら三密にあたらないし、とかってなっちゃうよね、どうしても。

仕事だって、休んだら生活に直結して響いてきちゃう人からすれば、何の補償もなければ休めない。逆に、補償がなくても休まざるを得なくて休んでる人もいる。

息子を通わせている保育園は、登園自粛になっている。保育士さんたちのストレスと、神経のすり減り方と不安は半端じゃないと思う。でも医療関係の人たちのためにも保育園は閉められない。でも、もし保育士さんが感染したら?保育士さんのご家族は?子供は?

あらゆることが板挟みで、全ての人が不安で、緊急事態ってことは分かってても、感染するかどうかわからないウイルスの心配より、すぐ目の前の生活の方が心配で、自分や大切な人たちの命が天秤に乗っていることさえ、見ないフリをしないとやっていられないような状態なんじゃないかな。

正常性バイアスっていうんだっけ。

1日の終わりに発表される感染者の数が、前日より減った時、

「あ、もしかしたら、もうこれ以上感染拡がらないんじゃ…」って思っている自分がいる。でも、同時に「本当はもっと多いんじゃ…」って不安な自分もいる。

本当に早く収束して欲しいし、思ったより拡がらなかったね、なんて言えたら良いと思う。でも、きっと、現実は違う。

辻 仁成さんが書いていたけど、

「このウイルスの正体は人間を引き裂く悪魔なのだ。」

私たちは、試されている。


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