新貨幣発行の今だからこそ、渋沢栄一『論語と算盤』を読み直しませんか?
こんにちは、JMAMnote編集部です。
2024年7月3日より、新紙幣が発行されました。
紙幣のデザインが変わるのは、2004年以来なんと20年ぶり!
日本銀行のホームページによると、高精細すき入れ(すかし)や、ホログラムなどの「偽造防止技術」が施され、ユニバーサルデザインにより券種の識別がしやすくなっています。
今回、1万円札の肖像デザインとなるのが「近代日本経済の父」と呼ばれ、生涯でおよそ500もの企業の設立や育成に関わった実業家、渋沢栄一です。選定の理由は「傑出した業績を残し、新たな産業の育成といった面からも日本の近代化をリードして、大きく貢献した」(財務省)ため。2021年の大河ドラマ『青天を衝け』の記憶も新しい方も多いのではないでしょうか。
論語と算盤
実業家としての渋沢の考え方について書かれている書籍が「論語と算盤」。
JMAMからも、わかりやすい現代語訳と用語解説を加えた
『論語と算盤 モラルと起業家精神』を出版しています。
『論語と算盤』の骨子は「道義を伴った利益を追求せよ」という主張と「自分より人を優先し、公益を第一にせよ」という姿勢。いわゆる「金儲け」と「世の中に尽くす」ことの両立です。企業理念やミッション・ステートメントなどもこの思想から来ているかもしれません。
この書籍は3部で構成され、この1冊で渋沢の生きた時代背景まで含めて理解し、『論語と算盤』についても詳しく読み解くことができる点がポイントです。
第一部 本の概要と書かれた背景
第二部 抄訳
第三部 渋沢栄一のビジネスマインド
第二部の抄訳は、【本章のキーワード】をわかりやすく掲出しながら、本文を読み解きます。下部には用語解説もまとめられています。
各章の最後のページにはまとめがあり、章の内容を振り返って「あなたにとって●●とは?」を考えるきっかけも与えてくれます。たとえば、第一章「処世と信条」であれば、「あなたにとっての処世と信条とは?」として3つの振り返りテーマが与えられ、本の内容を自分ゴトとしてとらえることで、より内容理解も深まります。
「第一国立銀行」(現「みずほ銀行」)や、「東京株式取引所」(現「東京証券取引所」)など、多くの企業・団体の設立にかかわってきた渋沢。「道徳(論語)と経済(算盤)は合一すべきである」とする考えから、現代にも脈々と通じるビジネスマインドを読み解きませんか。