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今こそ観たい映画!◆トム・ハンクスの「幸せへのまわり道」

名作がまたひとつ誕生しました。

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こども向けのテレビ番組で司会を務めるフレッド・ロジャースと、雑誌「エスクアイア」の花形記者との心温まる交流が描かれています。実話の映画化ということで、感動はさらに膨らみますよね💛

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愛妻と生まれたばかりの息子との生活をなによりも大切にし、仕事にも打ち込むロイド・ヴォーグルが編集部からの指示で、ピッツバーグのロジャースのもとへ取材に出かけます。

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初めて見る番組のセットの傍らで静かにロジャースの休憩時間を待つロイドに、ロジャースは気さくに近づき、取材を始めますが、初回の取材は20分という約束どおりにはいきません。

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その後も感情的に、また、距離的に近づいたり離れたりを繰り返す2人は次第にお互いを理解し合うようになります。

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ロイドの姉の結婚式に、疎遠になった父親ジェリーが出席することが判明。ロイドは過去のいきさつからジェリーを避けており、結婚式の不参加さえも考えざるを得ないようになります。

しかし、そういうわけにもいかないのはよくわかっているので、しぶしぶながら、式への出席を約束するのでした。

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結婚式当日、ジェリーと1対1で会話するハメになったロイドは、一番触れてほしくない母の話題にブチ切れ。とっさにジェリーに殴り掛かり、お互いに傷を負うことになってしまいます。

無神経にロイド親子の前に現れるようになったジェリーへのロイドの怒りは増すばかり。これまで疎遠だった父がなぜ今頃になって姿を現したのかを怪訝に思うロイドは、結婚式でのジェリーとのいざこざから妻のアンドレアにまできつく当たられ、納得がいきません。

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ついに、ロイドの家に現在の妻と上がり込んでいたジェリーとの対決の時が訪れました。実は、ジェリーは家族を顧みず、ロイドの母と姉の3人を置き去りにした過去があったのですね。

悲嘆にくれ、心身ともに苦しみながら世を去った母を見送ったロイドの怒りが爆発します。そのせいでしょうか、ジェリーが倒れ、病院に運ばれます。

一応アンドレアと赤ちゃんのギャビンを連れてジェリーの入院先を訪れますが、まだまだ仲直りにはほど遠く、強く引き留めるアンドレアの言葉にも耳を貸さず、「仕事がある」と病院を去ってしまうのでした。

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そんな傷心しきったロイドを気遣うロジャースは、いろいろなヒントを出しながら、ロイドの深層心理を揺さぶってきます。彼にはロイドの心の中が透けて見えていたようですね。出会ったその日から。

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人の悩みに触れる番組を長年続けるうちに、相手の心が読めるようになっていたようです。そんなロジャースの思いやりも、ジェリーに対するロイドの氷のような怒りと憎しみは消えることはありません。

ロイド自身もこのままでいいとは思っていないでしょうが、悲嘆のうちに亡くなった母を想うとやり切れない悲しみが込み上げ、どうしてもジェリーを避けたくなるのも理解できますよね。

そんな葛藤に引き裂かれているロイドに、アンドレアは執拗にジェリーを許すことを求めるのでした。

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私はこういうシーンを観るたびに思うことがあります。外国映画ではよくみかけますが、どうして嫌がっている人にその胸の内を無理やり開かせようとするのかと。

口に出したくないことって誰にでもあるのではないでしょうか。私ならそっとしておくと思います。本人がそうしたいと望んだ時に聞いてあげることが思いやりなのではないかと…

誰しも微妙な問題には触れてもらいたくない時があると思っています。無理に白黒つける必要があるのだろうかと。

♪ ♪ ♪

この映画では結果的に家族が許しあってハッピーエンドになりますが、時と場合によっては、さらなる不幸(諍い)に発展する危険性もはらんでいると思います。

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頑なだったロイドは、妻のたっての希望によりジェリーを受け入れます。そこにはロジャースの力添えももちろんありました。

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ロジャースの願いは「人を幸せにすること」。

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ニューヨークで再会した2人が地下鉄に乗るシーンがあります。その車内でロジャースに気づいた人々は番組のテーマソングを合唱します。その時のロジャースの嬉しそうな笑顔は必見です。

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そこにこそ彼の神髄が見えてくるのです。

ロジャースのそんな温かい人柄に触れたロイドは、緊張感をやわらげ、笑顔を取り戻していくうちに人生に何が大切なのかに気づいていきます。

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ラスト近くに彼が吐露した「君とギャビンが僕にとって一番大事なんだ」という言葉がそれを表現しているのでしょうね。

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