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サイレント・アースを読むと考えさせられることが多い

どうも、じぇいかわさきです。

虫が大好きで、昔から野山を駆けまわり昆虫採集をよくやっていました。デジイチを購入してから、捕まえるのでは無く写真に収める事に切替て、今でも続けています。

一時期、出向で川崎に住んでいるときには昆虫写真から遠のきましたが、実家に戻ってからは再び復活したしだいです。


昆虫写真を撮るようになって初めて気がついたのですが、自分の住んでいる場所にも今まで昆虫図鑑の中でしか見たことなかった虫も、実は身の回りに沢山棲んでいたんだと言う事が分かったんですよ。

採取するときには見えなかった虫が、写真の収める事を目的にした時点で、目線が変わり今まで見つからなかった虫が、直ぐに見つかるようになりました。



しかし、近年気候変動の影響なのか専門家で無いので分かりませんが、今まで簡単に見つけられた虫が、見つからなくなってきたんです。

そんな時に巡り会った本が、サイレント・アースという本でした。

昆虫学者による虫が減ってきている原因や、どうすれば復活していくのか等を書いた本です。

この本を読むまで、なんとなく知っていた事も具体的な数字で書かれているので、すごく身近に感じるようになりました。

例えば、野菜や果物などは虫がいなければ受粉ができなくなり、作物ができなくなってしまう。実は作物の3/4は昆虫に受粉を頼っているのだと。

確かに、庭のプランターで栽培したイチゴなども、周囲から飛んでくるミツバチがいるからこそ、受粉して実が成るんですよね。

つまり昆虫がいなくなると、食物連鎖が崩れてしまい未来には食糧危機がやってくると言う事なんです。


なるほどなと思ったのは、昆虫の中にも害虫と益虫の2種類が存在し、上手くバランスを取ってこの中が成り立っている。

ここで害虫が増えれば作物が食い荒らされて不作となる。また、益虫が増えすぎると逆に供給過多となってしまう。

昔中国で、毛沢東が雀は害鳥だから駆除するようにと指示し、多くの雀が駆除された後、害虫がはびこり作物は大不作となり多くの人が飢餓に苦しんだ不幸な時代もあった。


しかし、近年この益虫と言われる昆虫を見かけなくなってきた。自分が昆虫写真を撮りに行くと、春先から必ずナミテントウやナナホシテントウをそこら中で見かけることができた。

これらのテントウムシは害虫のアブラムシを食べてくれるため、作物や木々を守ってくれていた。

それ以外にも、ジョウカイボンなどはバッタなどを捕まえて食べ、同じように作物を守っていた。

やどりバチ等も同じで、キャベツを荒らす青虫に寄生して青虫を捕食していた。

だが、最近はそれらの虫を本当に見かけなくなってきたのです。



本の中に出ていますが、やはり農薬を使用するようになり主食となる草木が無くなり、それらを食べていた虫がいなくなってきた。更にそれらを主食とする虫も連鎖的にいなくなってきている。

すごいのは農薬の種類が列記され、どの農薬がどんな虫に影響を与えているのかも書かれている。

その中で、自分がハッとしたのは自分も使ったことが有る除草剤のラウンドアップだ。この除草剤はかなり効果的だが、雑草に巻くと同時に土にも散布してしまう。

土の中に入った農薬は、蓄積してしまい土を汚染してしまう。その土で育った草木や作物には、その農薬の影響が残っているため、結果的に虫や更には人間にも影響を出してしまうと言う事だ。

しかも、土は繋がっているので散布した場所以外でも、雨の影響で地中を流れ広範囲で影響を与えてしまうようだ。



こう言う本を読んでいると、安全性に対してもっと意識を持たないと自分だけで無く、将来の子供や孫達にも影響を与えてしまうんだなと思った。

しかしながら、人間に影響が出た場合には大きなニュースになり、対応を有る程度迅速に実施されるが、牧畜ならいざしらず虫なんかに注意を払う人なんて一般人の中では殆どいないのだろうね。

人間に影響が出たらと言いながらも、実は実際にはなかなか対応していないのも事実。

このサイレント・アース以外に最近読んだ本で、深田萌絵さんが書かれた光と影のTSMC誘致という本を読むと、環境問題に対していかに適当に阿東しているのかがよく分かる。

ここに書かれている事は、誠に恐ろしい環境問題のは無しです。水俣病よりはるかに被害は大きく、水産資源まで大影響だが出ますからね。

同じ日本でも、遠くの地の出来事ですが、結構ショックが大きいです。



環境問題に対しては、多分、身の回りで起きている変化に対して、なんで?とおもう心が必要なんじゃないかな。

普段見かける虫がいない、何時も来ていた鳥が来なくなった、など普段と違った事が発生したときが、自然からのアラーム信号になる。

そうなった場合、やはり何かが起きているんだと言う敏感に反応する意識が大事だ。

そう思った時、誰もができることは、環境に悪いことは止めると言う事なんだろうね。


誰もが直ぐにできるのは、庭に除草剤をまかない。草木の予防で殺虫剤をむやみにまかない。食べ物の廃棄を選らず。プラスチック関連を極力使わないなど、ちょっと意識するだけで沢山自分からできる事があると思うよ。

少し自然界のバランスが崩れると、何かが絶滅したり、逆に大量発生したりして生活に影響を出してしまう。

そうならないためにも、チョットした心がけが大切だ。



毎日のチョットした変化に気づくようにしようね。


じぇいかわさきです。生産技術者として35年、今まで培った経験とスキルを元に、ものづくりに関わる世の出来事に対して思ったことをホンネで書いてます。ノウハウやアイデアもありますよ。 また写真も全力で撮っています、気に入った写真があればサポートや感想をぜひお寄せください。