Hey! Say! JUMP『Stupid』読み解きーーアイデンティティの再確立 VS Make Love
どうも、なれこと申します。
リリースからかれこれ3か月近く経過したJUMPの新曲『Last Mermaid…』、めちゃくちゃ好きです。でも、そのカップリング曲の『Stupid』、まじヤバイです。いや、ガチで。
突然Gyao!で本人が一切登場しないオシャMVが公開され、その後しれっとニューシングルのカップリング曲になったあの『Stupid』です。
歌詞がほぼ全編英語で、MVにリリック表示してくれてるのは有り難いけど何言ってんの?となってしまった『Stupid』です。
いつも言っている気がするのですが、わたしは正直もっと大勢の人にJUMPの曲を聞いて欲しいです。顔が良いのは勿論なのですが、近年、歌のスキルをメキメキと上げているメンバー続出で、聞きごたえあるので。
で、JUMP担じゃない人にこの曲を紹介しようと思ったときに気付いたんです。
歌詞何言ってるのか分からんやん……
これはだめです。歌は歌詞どうでもいい派の人も多いとは思いますが、英語でめちゃくちゃ卑猥なことを言っている歌詞だとしてもわたしは分からないわけです。これはだめです。
という訳でとりあえず歌詞全編を日本語にしてみました。意訳もあるし逐語訳ではないですけど多分こんな感じのニュアンスの歌詞です。(致命的なミスを見つけた方はすぐにご一報ください…恥ずかしいから…。)
……卑猥まで行くかはわかりませんが、恋愛の要素がある予感がしますね。
歌詞の大まかな概要をまとめると、
「生きる意味を見つけたかった」主人公が、
「キミと繋がって自分の生きる意味を見つけた」という感じです!「キミは僕の光」まで言ってますからね。
ではでは歌詞の細かい部分を見ていきます。
まず注目したのは、縁語的な表現です。「街の明かり」、「光」、「月」、「星」、「目」といったキラキラ光るものがいくつも出てきます。
月と星は、いつも変わらずに空にあり、昔から今までずっと私たちを照らしています。街の明かりは、人が作り上げたもので、目は他人の目がきらりと光るイメージです。
そして、光は、曲の主人公が出会った「キミ」のことを指しています。この曲の中のキミは、主人公の行き先を決めてしまうほどの、羅針盤のような絶対性を持った強烈な光を持っています。
「街の灯りは Like the night sky」という歌詞にあるように、街の灯りも夜の空に浮かぶ月や星も主人公にとっては同じようなものなのです。
移り変わっていく人も街の明かりも、変わらずにあり続ける星や月も、主人公にとっては偽物で、唯一の光である君だけが本物であると感じられるのだと思います。
もしかしたら、その偽物たちに隠されていたキミという光を見つけた、というところまで含んでいるのかもしれません。
「夜に染まれ」という日本語の歌詞がありますが、主人公にとっては夜は良いもの、昼は悪いものという感覚があり、昼間には太陽に隠されていた光が夜になって見える、輪郭がはっきりした、というようにも取れるかもしれません。
次に気になった歌詞は「 We synchronize our hearts」です。
直訳すれば、「私たちは私たちの心臓を同期します」ですが意味不明です笑。
なので訳では心をシンクロさせるとしたのですが、ここでもう1つ気になる箇所が出てきます。「 聴こえた Heart beat」のところです。
ここの 「Heart beat」を拾うと、「our hearts」というのもそのまま心臓と取っていいと思います。心臓を同期させる→脈拍の回数が同じくらいになる→脈拍が一緒に上がる行動をする、このぐらいまでの飛躍はしてもいいのではないでしょうか。
この部分、2通りの解釈ができると思います。
1つ目は、これは人生の歌であるとすることです。自分の生きる意味が見つかり、キミと一緒に人生を歩んでいける高揚感を表した箇所だとすることです。
2つ目は、これをMake Loveの歌であるとすることです。一緒に脈拍が上がる行為をする、となると「一緒にドキドキしよ?」ぐらいの解釈は出来ます。ということはMake loveしようと主人公が誘っている箇所であると捉えることが出来ると思います。
この文章では、今述べた2つの説から歌詞を見ていくことにします。
1つ目の説で見ると、「Lots of joy and sadness abound in this world」の部分が気になります。喜びも悲しみも、と出てくるということは、主人公は過去に悲しい体験をしており、そのため自分の生きる意味を失っていた、という推測が出来ます。
また、サビに出てくる「哀情」という言葉も、悲しみという意味なので、この説を補強していると考えられます。
こう考えると、主人公が過去に失ったアイデンティティを再確立する過程を描いた曲ということになります。
少し無理やりにはなりますが、「Screaming and screaming Keep screaming 枯れるまで」の部分も、もう何も内面にはため込まずに外へ向けての動きが見て取れるので主人公の人生にとってキミに出会えたのは良いことであるということを指していると考えます。
「You're surely my light So now I stand here without losing my way」の所も、強烈にキミを肯定し、キミがいるからこそ自分は迷子にならずに自分の人生を生きていけるのだと表明されています。
では反対に、2つ目の説で歌詞を見ていきたいと思います。こちらの説で解釈する方が簡単だと思います。
「愛を歌う」や「Just kissed you」では直接的に恋愛に関連したワードが登場しています。
「愛を歌う」はここでは比喩で、キミとの愛を周りに縛られずに自由に表明する、という風に取れます。「Don't worry about the eyes around you」や「Just look at me」で、周りの目を気にせずに自分だけを見ることを君にも求めていることからそう解釈します。
ただ、「愛を歌う」という箇所はそのまま身体と身体の交わりを指しているかもしれません。そう解釈すれば、「Screaming and screaming Keep screaming 枯れるまで」の箇所もまた少し意味を変えて見えてきます。ラスサビの「解き放て」の所もそうですね。
また、別の記事でも言及したことがあるのですが、踊るというような言葉はとても多義で、解釈の可能性がさまざまにあります。
この曲にも、踊るという言葉がズバリ出てきます。「Illuminated by the moon 背に Dancing (Like a mermaid)」の所です。人魚みたいにどうやって踊るんでしょうね……。しなやかに腰を…っと誰か来たみたいなのでここで止めておきます。
「So we jump in this night and swim 」のところも夜に飛び込んで泳ぐって、人生を生き抜くみたいな解釈もできますけど、まあこの流れで考えたらどこに飛び込んで泳ぐねんって話です。たぶんベッドの上だと思います。
「The body dances in the star and moon 揺れ動く Shadow」なんてもっと直接的ですよね。頑張ってぼかして書こうとしてるけどなんかもう無理そう。身体を踊らせてるから影が揺れ動いてるんですよね~。ここはもう1つ言いたいことがあるんですけど、さっきも述べた本物VS偽物の構図が使われていますね。偽物の星と月に照らされた、本物の僕らの愛、みたいな。
「The world reflected in your eyes is so beautiful Beautiful」のところはピロートークやないか!ということで勘弁してください。Beautiful、2回言わんでええねん。こっちが恥ずかしくなるくらい主人公がべた惚れなのが分かります。
「I feel so good I can't go back」←でしょうね!!!!!!!!!
キミのいない世界になんて戻れないんですよ、主人公はもう。「キミと繋がって自分の生きる意味を見つけた」んですから。
さて、まあこんな感じです。まあ、これを言ったら元も子もない気がするけど、歌始まって1秒で聞こえてくる自担の吐息がエロいので、そりゃ歌詞もこんな風に解釈できる訳ですよ。
でもまあ、あくまで私の意見です。いろんな風に意味を取れることが英語詞の醍醐味ですので。作詞されている辻村有記さんに最大級の感謝を、という所で終わります。
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