ばぁ~ば

発達障害について語ります。 分け合ってプロフィールを明かすことは出来ませんが、発達障害…

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発達障害について語ります。 分け合ってプロフィールを明かすことは出来ませんが、発達障害の方と関わる中で感じたことや調べたことをエビデンスと経験に基づき伝えていきます。

最近の記事

リエゾン 第4話からの4つのメッセージ

週ごとにディープな世界に入り込んでいく リエゾンーこどものこころ診療所ー 第4話は「摂食障害」がテーマでした。 正直、テーマ的には苦手で観るのが辛かったですが、ヘロヘロになりながらも完走しました。 今回はドラマから私が勝手に感じた4つのメッセージを記述したいと思います。 当事者の苦しみ 自分が発達障害であることを仲間にカミングアウトした志保先生(松本穂香)でしたが、「そんなこと誰でもあるんじゃないの?」と言われてしまい、共感を得ることが出来ませんでした。 そう。

    • 【発達障害】成績を上げたければ○○にとらわれるのをやめる

      今回の発達障害はどちらかというと境界知能や知的障害の意味合いを多く含んでいることをご承知ください。 上記2つの引用は今回のテーマに対しての2項対立的なものです。 ただ、「どうしても…」の方は1人の例。 「学校の中の…」は200人を対象にした検証結果なので、信憑性としては後者の方があると言えそうです。 また次のような記述もあります。 したがって同学年の子どもと比べたIQとしては、上がらないという結論が打倒のようです。 しかし学校の成績というのは前提として なのです

      • リエゾンーこどものこころ診療所ー 第3話 感想

        上記の言葉は 「リエゾンーこどものこころ診療所ー」 第3話に出てくるセリフです。 ひらがなが書けない男子生徒のために、当時小学校教員だった堀凛先生(志田未来)が放課後マンツーマンでひらがなの特訓。 その結果、見る見るうちに書けるようになったことを回想する場面です。 この回は知的な遅れや発達の凸凹は見えにくいにも関わらず、一方的に話をしてしまう自閉スペクトラム症の特性を持つ6歳の女の子・柿崎希が療育を始めるところからスタートします。 このドラマの凄いと思うところは子

        • 発達障害と中学受験

          発達障害だから私立中学受験を考えている。 という声を少なからず耳にします。 そしてそれは 私立の方が面倒見がよさそうだから というものから 発達障害の特性を理解している中学だから というものまで様々です。 また、逆に入学してから 私立中学に進学したが勉強についていけなくなった 私立中学に進学したが不登校になった という理由で発達障害(学習障害)を心配するケースもあります。 今回は私の経験から 発達障害の中学受験 ~OK理由とNG理由~ についてお伝え

        リエゾン 第4話からの4つのメッセージ

          ADHD特性を持つ生徒にとって大事なこと

          タイトルにはADHDと書きましたが正確には ADHDの特性がある というのが正しいでしょうか。 じっとしていられない 落ち着きがない 整理整頓が苦手 行動が突発的 感情のコントロールが苦手 字が汚い 早口、口が先に動く などの行動特性が見られる生徒のことです。 まずはこのADHDの行動特性が次のような悪循環を生むことを認識します。 1:じっとしていられない・落ち着きがない →注意される、怒られる →自己否定 2:話を聞いていられず、聞きそびれる →わからなくなる

          ADHD特性を持つ生徒にとって大事なこと

          「医師のためのリベラルアーツ」感想

          普段は発達障害の、主に子どもについての記事を書いていますが、今回は読了した本の感想を記録を兼ねて書きたいと思います。 今回読了した本はこちら↓↓↓ 引用文と個人の見解を織り交ぜながら進めます。 教育も同様に常に現場にいることで感覚が研ぎ澄まされます。 理論と知識だけではどうしてもその現場感の嗅覚が磨かれず、現実と乖離した感覚を持ってしまいことあります。 患者さんは不安から感情が不安定になり、時として心無い言動をしてしまうことがあります。 その感情に影響されることな

          「医師のためのリベラルアーツ」感想

          リエゾンーこどものこころ診療所ー 第2話 感想

          発達障害を持つ子どもの息苦しさを描いたドラマ 「リエゾンーこどものこころ診療所ー」 第2話は発達障害の子どもと児童虐待(ネグレクト)というとても重いテーマでした。 境界性パーソナリティ障害を患った父親・滝川治(岡田義徳)。 その影響もあり学校に行くことが出来なくなった小学4年生の娘・悠里が万引きをした場面での、主人公である研修医・志保(松本穂香)のセリフです。 発達凸凹の子どもは自分が何に困っているか、どう伝えたらよいかわからず、その表現方法が大人からしたら問題行動

          リエゾンーこどものこころ診療所ー 第2話 感想

          〇〇で発達障害の子の苦しみが見える

          結論から言うと WISC-Ⅳで子どもの苦しみが見える であり、逆の言い方をすると WISC-Ⅳで子どもにどのようなサポートをすれば良いかがわかる ことにもなります。 このWISC-Ⅳで子どもの特性を理解することで適切なサポートや環境が何かのヒントを得られます。 知れば知るほど奥が深いこのWISC-Ⅳ。 どんな個性を見つけられるのか。 そのことでどんな支援が必要かが分かるのか。 今は私が説明できるほんの一部を紹介します。 WISC-Ⅳとは WISC-Ⅳは1

          〇〇で発達障害の子の苦しみが見える

          発達障害の生徒の成長のカギは○○との距離感

          今回の記事の場合、生徒の年齢は 小5~6、中1以上 を想定しています。 もちろん個人差はあるという認識でご了承下さい。 今回のタイトル、○○の正解は「母親」 発達障害の生徒の成長のカギは母親との距離感 です。 経験+感覚+エビデンスで話を進めたいと思います。 母親の性質を理解する 経験上、母親はとても心配性です。 周りの子どもと自分の子どもを比べて「大丈夫かしら」と思うものです。 それには理由があります。 平たく言うと、不足すると不安感が増すセロトニン

          発達障害の生徒の成長のカギは○○との距離感

          自分の考えを言葉で伝えることが出来るようになったADHDの生徒。

          ADHD特性の生徒を1年以上担当してきて、 変わったな と感じることがあります。 (「成長した」と言うと上から目線なので書きたくない) どう変わったかと言うと色々ありますが 自分の考えを言葉で伝えることが出来るようになった ということに凝縮される気がします。 1年前、授業中には椅子に寝そべってただただ怒られただけの生徒が 「○○高校って難しいの」 「○○君ってどこの高校に行っているの」 「数学のテストが23点になった!(前回4点)」 と興味を持って話してくれた

          自分の考えを言葉で伝えることが出来るようになったADHDの生徒。

          リエゾンーこどものこころ診療所ー 第1話 感想

          そうとは知らずタイトルだけを見て、何気ない気持ちで録画しておいた 「リエゾンーこどものこころ診療所ー」 が発達障害の子どもと向き合う精神科医の話でした。 自分の職種に関係するドラマ。 どのように描かれているのかがとても興味がありました。 結論、 個人的にはとても良く描かれていると感じました。 さすがに登場人物が山崎育三郎の精神科医、栗山千明の臨床心理士、母親役は星野真里と朝倉あき、子役も美男美女ぞろいぞろいであったりや山の中にあるクリニックというところはさすがに

          リエゾンーこどものこころ診療所ー 第1話 感想

          発達障害の生徒が自信を持って成長するために

          発達障害の生徒が自信を持って成長していく その最短距離は 「生徒同士の関わり合いを増やす」 です。 この場合の「自信を持って成長していく」の意味は 「居場所を感じられ、自信がつき、自尊感情が高まる」 ことです。 また「生徒同士」は「ペースが合う生徒同士」という条件です。 こちらは経験とエビデンスの両方から語ります。 ラーニングピラミッドアクティブラーニングというのは数年前に学校教育でブームになった言葉ですが、これは「ラーニングピラミッド」の理論に基づいていま

          発達障害の生徒が自信を持って成長するために

          「うちの息子、こんなんで大丈夫か」と思ったら…

          「うちの息子、こんなんで大丈夫か」 と思う瞬間が、思春期男子の子どもを持つ親、特に母親には多いかと思います。 発達障害を心配していたり、周りの子どもより成長がゆっくりだったりするとなおさらです。 例えば次のケース コミュニケーションが苦手 愛想が悪い、暗い ゲームばかりやっている 進路がなかなか決まらない いかがでしょうか。 結論としては 大丈夫です。 家や学校、習い事などで自分の居場所がある 渋々ながらも学校や塾へは行く 友達との時間を楽しんでいる

          「うちの息子、こんなんで大丈夫か」と思ったら…

          ギリギリにならないと宿題をやらない子どもには…

          「子どもが宿題をギリギリまでやらなくてイライラする」 と感じることがあるかも知れません。 そんな時はこう考えて下さい。 「ギリギリでもやっているのだから大したものだ」 仕事をしている大人を多くみていますが、大体の人は 「〆切ギリギリで」 仕事を仕上げていると思います。 給料をもらっている大人でもそうなのですから、子どもに対しては 「やりたくない宿題をギリギリでもやっているだけでも見事」 と考えてみてください。 ましてや ギリギリでやる→計画性がない→発達

          ギリギリにならないと宿題をやらない子どもには…

          授業中に寝てしまう発達障害の生徒には…

          発達障害の生徒に限らず、学校の授業中などに寝てしまう生徒はいると思いますが、特に発達障害の生徒は授業中に寝てしまうということが多いかも知れません。 授業の内容が分からない 学校生活で疲れている 行動のコントロールが苦手 などの理由が考えられます。 そんな時は いったん寝てもらって様子を見守る というのも手段の1つです。 そして、後で声をかけたり話を聞いたりします。 その場で起こそうとしても、なかなか起きるのが難しいですし、起きたところでまた寝てしまう、のいた

          授業中に寝てしまう発達障害の生徒には…

          発達障害は遺伝なのか環境なのか?

          発達障害は遺伝によって起こるのか、環境によって起こるのか。 昔は耳にしなかった言葉がなぜこんなに広がってきているのか。 そんな疑問を解消してくれたのが、この2冊 結論としては ということ 以下の説明は著書、特に「発達障害の子どもたち」に書かれていることをばぁ~ばの言葉で説明したものです。 文章を作る上でいちいち「…と書かれています」と書くのは面倒くさいので言い切りのカタチで書いてありますが、ご認識いただければと思います 分かりやすい例えを引用すると、「糖尿病のリス

          発達障害は遺伝なのか環境なのか?