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ショパン「バラード第1番」と「私のピアノライフ」


高校3年生に学年が上がった春の「ピアノ発表会」で、弾いたのが「ショパンのバラード第1番」だった。

昨今では、スケートの羽生君が、SPでこの曲を使ったことで、耳にするようになった方も、多いと思う。

この曲は、長い曲で、凄いピアニストが弾くと10分ぐらいで、私みたいのが弾くと15分は、かかるかな~、そんな曲。

私が持っている「全音」の「ショパンピアノアルバム」だと、10ページにわたり、楽譜が掲載されている。


私が高校2年生になり、「ハノン」や「ツェルニー」と並行しながら、1年間ず~っとこの曲だけを練習した。

何故か、先生が、「この曲やってみましょう!」と言って、練習を始めた。

それまで、聴いたこともなかった。

「譜読み」を始めて、さらっと弾ける箇所も一瞬あるけれど、勢いだけでは、絶対に弾けない曲だ。

「発表会」が近づいてきたにも関わらず、途中の「展開部」を、いつまでたっても、私が弾けなくて、

「ここはイイから、この先に、この和音で飛んで~」と、

ページ数で言うと、「1ページ半ぐらい」カットして、最終的に、先生が、譜面に「和音」を書き込み、無理やり、後半につなげた。


そんなこと言ったら、羽生君は、曲の殆どをカットしていて、「始まった」と思ったら、いきなり曲の終盤に繋げている。

私が、上手に弾けない「難しい箇所」ばっかりを繋げて、曲を構成している。

弾き手にとっての「難関箇所」は、確かに、聴き応えあるしね~


先日、こんな動画をYouTubeで見つけました!


「同志」を見つけたような気持ちになった。

このYouTubeの「かおりさん」も、1年かけて、「バラード第1番」に取り組み、暗譜し、「ピアノ発表会」で演奏された。

アラ還の私よりは、お若い方ですが、ご自身の「ピアノ発表会」の失敗を自虐ネタで、振り返られている。

ピアノをされていない方には、ピアニストが弾くピアノとは違う!と思われるかもしれませんが、この曲を、ここまで弾けるって、凄いと思う!

大変、丁寧に、練習されたんだという事が、演奏から伝わってくる。

でも、「発表会」では、「恐れていたこと」が起こり・・・ですが、

もの凄く、わかる~。

彼女の演奏を聴きながら、気持ちよく弾ける「箇所」と、「絶対、突っかかるぞ・・」という「箇所」が自分の中にあって、それは、一緒なんだな~と思ったり、それでも、自分なりのベストを目指したいという「想い」も、心から、共感する。

かおりさんが、動画の中で、自己申告されてる、最初のミスをした箇所は、前記した、私が高校生の当時、先生からカットされた部分で、私が、全く弾けない難所なのだ。

「本番ある ある」ですが、曲のテンポが、何故か、速くなってしまい、弾きながら「無理、無理!」って、思いながら、弾いている感じも、よ~くわかる。

かおりさんも、曲の「出だし」を慎重に、ゆっくり弾き始めたのにも関わらず、「コーダ」が速くなってしまい、ミスをしてしまうのですが、この曲の「コーダ」は、特別に難しい。

※「コーダ」(coda)とは、曲の主メロディーとは違う、全く違うメロディーで構成されている、曲の最後の部分のことです。
(羽生くんは、この部分は全部使っていますね~、ページ数でいうとページ全部)

テレサによる説明
大体、合ってると思います・・・
違っていたら、コメントでご指摘くださいm(__)m


だいぶ弾けるようになった頃、初めて、「バラード第1番」をレコード(当時はレコードの時代)で聴いたら、「譜読み」をして、自分が弾いて聞こえてくる「コーダ」のメロディーと、全然違っていて、大混乱した事を、よく覚えている。

「メロディー」が先に、「頭」に入ってしまうと、テンポが乱れたり、ひどいと、私は全然、弾けなくなってしまう事もあった。



耳で聴く以上に、「楽譜」は「複雑」なのだ~


難しいピアノ曲は、ショパンに限らず、演奏を、なんとなく聴いただけでは、聴き取れない「音」や「休符」「指示」が、「譜面」には書かれている。

そういうことを、ちゃんと演奏から、聴きとれる凄い「耳」を持っている
方々が、「ショパンコンクールの審査員」とか、やっているだろうな~



「練習初め」は、どの音も、しっかりとフォルテ(強く)で弾くぐらいの気持ちで、「音符」を拾っていく事は、必要なのだけれど、「音符」だけを、ただ、ただ必死に追いかけて弾いていると、「主メロディー」が、わからなくなる。

いま弾いている曲は、いったいどんな曲なんだ~、時々、私はそうなる。

ピアノを再開し、先生のレッスンで、ショパンのノクターンOp15-2を練習した時も、途中から訳が分からなかった。
この、YouTubeでいうと、1分50秒当たり
⇓⇓⇓


共感する方もいるのでは~と思い、書いています。
バラードから、逸れましたけど・・・・



「バラード第1番」とは、45年の「お付き合い」


全然、完ぺきな演奏は出来ないけれど、思えば、この曲とず~っと、お付き合いしてきた。

「暗譜」まで、したのが、今となっては、信じられない。
高校生って、中間・期末テストとかもあるのに、頑張ったんだな~私・・・

途中部分をカットしたとは言え、1年間、同じ曲をずっと練習するという経験は、この曲が、初めてだった。

でも、ちっとも飽きなかったのは、この曲のメロディーが、感情に与える、「高揚感」だと思う。

羽生くんが、この曲をSPで、使った時、「あっ!私の曲、使うんだ~」って、勝手に思った。


私の同志となった「かおりさん」が、この先も、「この曲に取り組んでいくこと」を、動画の中で、真摯にお話されていた。

そうですよね!  

ここまで、弾けたなら、もう少し頑張りたいですよね~!

と、私は、かおりさんに対して、心から応援する気持ちになった。

触発され、私も、もう一度、この曲と向き合おうかな~!と思っている。

でもね、言ってるほど、頑張らないと思いますので・・ご了承ください。m(__)m


それでも、自分なりのベストを、尽くそう!という気持ちです!

だって、「ショパンが弾ける」おばあちゃんを目指しているので~!


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