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母の刺繍

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半世紀に亘り、「雄鶏刺しゅう研究グループ」で、欧風刺繍(ヨーロッパ刺繍)に携わってきた「母の刺繍」について、「私が思うこと」を記事に書いています。 「刺繍作品」の裏にあるストーリ…
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#DMC

すご~く疲れたけれど、楽しかった!「第2回 母の刺繍展」報告

今回は2回目ということで、何だか前回とは、色々と感じ方が違った。 一番違ったのは、「楽しかったな~」と思えた事だ。 知り合いだから見に来てくれた方(義理)よりも、作品に惹かれて観てくれた方が、圧倒的に多かったことは、自信にもなった。 そして私が、「刺繍展」を開催する「意図」に、少し近づけたような気がしている。 とにかく、新しい出会いが、沢山あった。 大きい作品の功績~「通りすがりの人」を呼び込んだ! 今回、作品を搬送するのに「赤帽」を使うことにした。そのお陰で、大き

なんとなく「刺繍図案」を「分類」~「覚書」的な記事として

2022年10月開催する「母の刺繍展」(吉祥寺・ギャラリー永谷)で「有料頒布」する予定の「母が所持している図案」が「同じ条件ではない事」について書きます。この記事を書きながら、少し頭の中を整理します。 「条件が同じではない」という事は、どういうことか~。一般的に「書店で売られている刺繍本」には、「図案」はもちろん、何色の糸を使うのか、その色がわかる「糸番号」と、どのような「ステッチ」で刺すのかという説明が書かれている。 さらに見ているだけで楽しくなるようなステキな「完成し

迷走しながら、「母の刺繍展」の準備をやっています!

タイトル通り、迷走しながら、「母の刺繍展」の準備をやっている。 単純に、「作品展示」だけならば、飾る作品はあるわけだし、そんなに大変ではないのだけれど、「図案」と「書籍」の事を考えて、迷走しているのだ。 「図案」の「有料頒布」について 「図案」は、20種類ぐらい用意して、「頒価」を付けることにした。 「有料頒布」という言葉に辿り着くまで、「販売」「配布」「頒布」それぞれの言葉の意味を調べてみた。 「販売」とは「ものを売る事」であり、利益を出すことを目的としている。

母の「バイユー・タペストリー」

「バイユー・タペストリー」を複製した話 11世紀に制作され、様々な変遷を経て奇跡的に、今も残っている「バイユー・タペストリー」を、1997年に「おんどり刺しゅう研究グループ」が完全複製をした。 「おんどり刺しゅう研究グループ」は、今は無き手芸出版社「雄鶏社」が主催した、板垣文恵先生指導のもと「ヨーロッパ刺繍」の作品を製作してきたグループだった。フランスの刺繍糸メーカーである「DMC」と東京・京橋にある手芸店の老舗「越前屋」が三位一体となり、長年に亘り活動し、1975年からは