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季節柄について考えてみる。

じざいやのある元町はクリスマスイルミネーションで華やかです。
着物にもクリスマス柄がありますね。

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↑ じざいやのクリスマス限定?帯。トナカイとポインセチア

クリスマスに限らず
季節限定の柄、というものがあります。
人気のあるのは桜。
私も欲しくて欲しくて 桜の小紋を1枚持っています。
人気があるだけに とやかく議論の的になるのも桜柄が多いです。

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曰く、地域や品種によって桜の咲く時期は長いのだから
お正月から初夏まで着て良い。

曰く、本物の桜が咲いている時期には
どんな美しく描かれた桜でも適わないのだから
遠慮するのが日本人の奥ゆかしさだ。

曰く、桜が咲いてしまう時期よりも早めに着るのが粋だ。

曰く、枝葉も描かれているのは具象なので季節限定だけど
花、花びらだけの場合は抽象柄として一年中着られる。

 曰く、・・・・。

椿や藤、菖蒲なども 季節限定柄なのに
それほど議論されないのは 桜の人気がダントツなのと
その散り際の美しさと満開の短さの故なのでしょう。

草花ばかりでなく
鳥や動物にも季節があります。
雁などの渡り鳥は 渡ってくる季節があります。
鶯なら早春2月頃、雁なら秋。白鳥は冬です。
鶴や鴛鴦(おしどり)は吉祥柄として通年使えます。
雀は渡り鳥ではないけど 福良雀は秋~冬の柄。
燕は初夏の鳥ですが 涼しげな姿は浴衣や絽によく見られます。
沖縄の絣にもツバメと呼ばれるものがありますが
これは 季節を表すのではなく その形から名付けられた模様です。
鳥以外では 鹿が秋の柄。花札でも紅葉と一緒にいますね。
でも 有栖川文様の鹿は文様化されているので季節なし。
鳥と違って哺乳類はあまり季節に関係なさそうです。
うさぎはお月様との関係で秋に使われることが多いけど
うさぎだけなら季節感はありません。
 
旬の短いのでは クリスマス柄やお正月柄(羽子板や鏡餅)、
お雛様や鯉のぼりの柄もありますね。

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この頃は バレンタインやハロウィン等のイベント柄もあります。
干支の柄、というのもありまして
例えば 来年の干支、丑でしたら
季節先取りで12月終わりから1月一杯。
そして ご自分の干支柄をお守りとして身につける場合は
いつでも、どの干支の年でも身に付けて良い、と言われています。
向かい干支(自分の干支を円陣にして反対の干支)は守り神として
身に着けると良い、とされていますので
年齢詐称?でどの干支でも良いんじゃないか?とか思ったり。
また、12月に今年の干支の柄を
収め、として身につけることもあります。

 
この柄を持ってるから とにかくこの季節には
きものを着よう!という原動力にもなるかもしれません。
限定柄、というのは探してもなかなか見つかるものではないですが
出会った時には 惚れてしまう、というやっかいなもののようです。
惚れてしまったら仕方ないですから
その季節には どんどん着物でお出かけしましょう(^^)
限定柄は 着る人が嬉しいのはもちろんですが
回りの方にも話題を提供して
楽しい会話の糸口にもなってくれることでしょう。  

でも 季節感にばかり縛られるのも辛いもの。 
時には 菊の柄を「これはマーガレット!」と言い切って
春に着たり、コスモスを「秋の桜!」と駄洒落てみたり。
ただし、コジツケ、駄洒落は確信犯でやらないと
いきなり「お直しおばさん」に嫌味を言われかねないので
この柄の季節は?と悩んだら 
俳句の季語になっていれば その季節が旬です。
判らなければ 近くの呉服屋さんに聞きましょう。

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