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お召と縮緬の違い。


近頃の雨の降り方はなんだかおかしいですよね?
晴れてたと思えばいきなりの土砂降り。
着るものにも困ります。 

大島紬や 牛首紬のような生糸の紬は濡れに強いですし
真綿の紬も 水を通し難いものです。
絶対濡らしてはダメなのが お召しや縮緬です。
雨の日の着物には 縮緬やお召は避けてください。
それは何故かといいますと・・・

お召や縮緬の特徴は 表面にシボ、と呼ばれる皺があることです。
縮緬も御召も縮みも、
強撚糸という強い撚りを掛けた糸を使って織られています。
糸に撚りを強くかけると、チリチリにちぢれてしまって 
織ることが出来ません。
それを濡らして引き伸ばし、糊で固めて 緯糸とします。
織り上がったものを 湯のしにかけて糊を落とすと 
強撚糸の性質が蘇って縮み、生地に皺を創るのですが
その皺がシボの正体です。

撚糸には 右回転の「右撚り」と左回転の「左撚り」があり、
どちらか一方だけ使って織り上げて糊落としをすると 
不揃いで大きく縦に皺ができます。
これが 縮み です。
小千谷縮、近江縮などの麻(苧麻)に多く用いられますね。

一方 御召や縮緬の場合は 
右撚りと左撚りの強撚糸を交互に織り込むことで 
皺が細かくなります。
又、縮緬では、
右撚りと左撚りを一越づつ、交互に織り込んだものが「一越」と呼ばれ、
二越づつ織り込むと「二越」です。
越数が多いほどシボは荒くなり、 
一番大きなシボのものは鬼縮緬とも呼ばれます。
少ないと細かく凹凸の少ないシボで浜縮緬などになります。

シボの正体は織る時の強撚糸の使い方ですが
染める方法で お召と縮緬に分かれます。
御召は 紬のように先に糸を染めてから織りるので 
無地や縞、絣が多く
紋お召や縫取りお召と呼ばれるものは地模様です。

対して縮緬は 糸を染めずに織るので 織り上がりは白生地です。
後から手描きや型染、その他の技法で柄や色を付けていきます。
縮緬は友禅などの後染なので 柔らかものに分類され
お召は先染ですが 元々が男性の正装に使われたものなので
女性でも紬以上柔らかもの未満、という位置づけにされ
無地や紋お召はお茶会やセミフォーマルの席にもお召頂けます。

お召も縮緬も水に弱い、という性質を持っていますので
その対処方法を明日書きますね。

じざいや
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