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着物に食べこぼした時の応急処置

自分で出来る食べこぼしなどの応急処置。

1.まずは着物の上に乗ってしまったものを摘み取る。
  この時、ぜーーーーったい、絶対、布を横につままない。
  着物の反物は縦方向には比較的強いですが
  横方向へのゆがみ、こすれには弱いのです。
  ですから 上下からつまむようにして 汚れを取りのぞきます。
  そしてもう1つの注意点は 布を折ってしまわない。
  折れ線がつくように 布をつまむと 折れた部分が傷みます。

2.汚れの上下から 乾いた布、ティッシュなどで押さえる。
  上前の汚れの場合、下前と上前の間に手を差し込んで
  上前の上と下から汚れた部分を押さえて汚れを移しとります。

3.布の下に乾いたきれいな布、キッチンパーパーなどを敷き
  汚れの上から たっぷりと水分を押し付ける。
  この時、こすらず、垂直に押し付けるだけに。
  (乾いたフキンやキッチンペーパーにたっぷりの水を染み込ませ、
   汚れの上にそっと押し付ける)
  汚れの下の布に 汚れが移ったのを確認し
  下の布(キッチンパーパー)を交換しながら5回ほど繰り返す。

6.自然乾燥させる。

着物のお手入れを自分でする場合、一番のポイントは
とにかく生地の横方向にはブラシを当てないこと。
必ず、絶対、とにかく、縦方向にのみ、ブラシを動かします。
大きな範囲を一度にやらずに
自分の腕やお腹、肘を使って
生地をピンと張り、その中でだけ作業します。
ピンと張った着物に 洗浄液を噴きつけますが
均一にまんべんなく、でも 汚れの範囲にだけ・・
無駄な量の洗浄液や 広すぎる噴き付けは輪ジミの元になります。
でも 少なすぎても汚れを溶かせずに
広げるだけになります。
揮発性が強いので 臆せずにたっぷり目に吹き付けましょう。

汚れに洗浄液が沁みたら
ブラシを布地に押し付けるようにせず
表面の汚れだけを 掻き出すように
しつこいようですが 縦方向にシャカシャカして
洗浄液に溶けた汚れを 下に当てた手ぬぐいなのど
生地に移動させます。
時々 布をめくって 下の手ぬぐいに
汚れが移ったか確認してください。
 
衿袖の汚れは
着たつど、とは言わなくとも
こまめに染抜きしておくと 気持ちが良いですね。
何度か 自分で染抜きしたら
シーズン終了後に一度、
あまり着なかったのなら 次のシーズンの終わりに
プロにお願いすれば 
衿袖以外の汚れもすっきりして
いつまでも きれいにお召しいただけます。
 
ご自分でする場合
縮緬やほこほこの真綿はブラシが難しいので
まずは つるりとした大島系の紬や
綸子系の着物から はじめてみてください。
最初は ハギレでね。

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