大島紬 その2.マルキ、ってなに?

大島紬のお話、その2、です。
呉服屋さんで大島紬を見せてもらって「これは7マルキですよ、とか12マルキの最高品です」なんて言われたことがある方も多いと思います。

マルキ、というのは大島紬の絣の細かさを表す単位の1つです。
マルキ以外にも絣を表す単位や 絣を作る技巧の違いがあるので
ただ マルキだけでその大島紬を評価することはできません。
しかし 判りやすい単位であるのは確かなので よく使われるのだと思います。
今日は そのマルキについて・・・

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今 ネットで大島は10万台からありますね。
機会織なら10万以下です。
手織りで10万以下だと糸代、染め代、織子さんの賃金の原価を
割ってしまいます。そこで原価を抑えるためには
まず糸の数を減らします。
経糸の数を表す単位にヨミというものがあります。
1ヨミは80本です。
本来の大島紬は15,5ヨミ(十五半ヨミ)、つまり
一反の幅に1240本の経糸がありますが
量産品は13ヨミ、1040本です。
この経糸の本数には絣糸も含まれています。

この絣糸の説明をするときに出てくる言葉が「マルキ」です。
大島紬の絣糸を現す単位で
みなさんも耳にされたことがあると思います。
絣を織るときには 大島でも結城でも
柄を織り出すために絣状に染めた絣糸と
絣のない地糸(無地の糸)というものを使います。
その絣糸と地糸の割合のことを差す言葉です。
結城紬の場合、100亀甲とか120亀甲といいますが
反幅に入る絣柄の細かさのことです。

本マルキ、とも呼ばれる9マルキは
絣糸2本につき地糸が1本。
7マルキだと絣糸2本に地糸も2本。
5マルキになると絣糸2本に地糸が3本で
絣糸の方が少なくなってしまいます。
そうなると 柄を構成する絣糸の間隔が広くなってしまいますから
目の粗い柄になってしまいます。
絣合わせも減りますから織子さんの手間も減り
工賃も安くすむ勘定です。

本当に手間隙のかかった大島紬は
さらに緯糸の絣が関わってきます。
それをヒトモト、カタス という言葉で表します。
長くなりますので ヒトモト、カタスの話は次回に。。。
 

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