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言葉の威力

言葉とは時に人の心を軽くし癒すが、時に人を傷つける武器となる。
 私はよく言えば素直で裏表の無い性格、悪く言えば何も考えずに素直に言ってしまう性格だった。だから友達には一回考えてから発言しなさいと言われることが度々あった。しかし当の本人は何故本当の事を言っただけなのに注意されるのか分からなかった。
 ある日お友達から「私の足って太いって思う?」って聞かれた。私に聞いてきたお友達は足が太いことをコンプレックスに思い、私から太くないよと慰めの言葉を期待していたのだろう。しかし、思ったことを口に出す私は見たまんま「太いよ」とお友達に言ってしまった。その件に関してお友達からは少しの間根にもたれてしまった。
 ある日事件が発生した。彼も私と同じように何も考えずに発言するタイプの人間なのだろう。私は大学のサークルを楽しんでいた。すると出会って間もない男友達から「お前胸小さすぎて男か女かわからないな」と言われた。その言葉にショックを受けた私は、どんどん自分の胸がコンプレックスになってゆき毎日自分の胸に落胆するようになった。元々幼少期から色々な人にスタイルが良いと褒められ自分の体に自信があり、ナルシストな私はお風呂に入る前の体型チェックでは自分の体が素敵だと思っていた。それが一つの言葉でお風呂に入る前の体チェックでは「男か女かわからないような小さな胸」にしか目に入らなくなっていった。
 言葉とは人の心を軽くし、癒すが時には人を傷つける武器となる。これからは自分の発する言葉に責任を持ってゆこうと思う一件であった。

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