人の助けになること
例えば、大きめの荷物を持ちながら階段を上がるお年寄りを見かけたとき。
声を掛けて代わりに荷物を持って上がるのが良いことだと思われやすいところがあります。
たしかにそのとき相手が助かるのは間違いないでしょう。
しかし、別の観点から見ると違ってきます。
助けてもらったお年寄りは荷物を持って階段を上がるという運動の機会を失った。
同じような場面で人に甘える気持ちが出てくる。
ネガティブな影響も考えられるわけです。
身体機能は使わない機会が増えれば増えるほど衰えやすくなります。
脊髄小脳変性症等のように急激に身体機能が衰えていく病気でなかったとしても、加齢と共に衰えていくところはある。
常に衰えゆく身体機能に抗ってリハビリをしていくことが必要になるわけです。
実際、身体障害と知的障害を持つ叔父が、周りに何でもやってもらうことでどんどんできることがなくなっていく姿を見ていたので、本当に困った時だけ助けることが大切だと思っています。
介護施設でも至れり尽くせりのところは要介護度が上がりやすく、逆に利用者のできることはやってもらうところの方が下がりやすいという話を聞いたことがあります。
子育てにおいても、子供が宿題ができず困っているとき、代わりにやってあげるのは子供の為になりませんよね。
何が相手の助けになるのかをしっかり考えながら、必要なときは助けになれるような人でありたいと思います。
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