見出し画像

ぼけっと生きる

2023.11.12(日)須磨海岸中央広場で開催されたビーチ・マルシェ「BOKETTO(ぼけっと)」に出店させていただきました!須磨を愛するひとたちが手作りで創りあげたビーチ・マルシェ「BOKETTO(ぼけっと)」。今回が第1回目でした。須磨海岸中央広場の、決して広くはないスペースに「ギュッ」とお店やワークショップ・ブースが並び、中央には組み立て式の木製ベンチが並べられ、とてもあたたかな空間になっていました。当日は、空気も冷たく、やや風もあり、冬の訪れを感じるいちにちでしたが、みんなでぎゅっと身を寄せ合っていたからか、なんだかとてもあたたかく過ごせ、一晩明けた今も、なんだかとてもあたたかいです。

BOKETTO
https://www.boketto-suma.com/

今回のビーチ・マルシェ「BOKETTO(ぼけっと)」では、「ぼけっと生きる」をテーマとした小文を書いたミニブックレットを制作し、会場で無料で配布させていただきました。「ぼけっと生きる、って、とてもきもちいいこと。でも、ぼけっと生きる、って、簡単なようで、案外むずかしい。時間やお金に追われずに生きるにはどうしたらいいんだろう。手作りしてみたり、みんなとつながってわけあったりすることで、ぼけっと生きていくための道筋が見えてくるかもしれないね」という主旨の文章を、子どもたちにも読みやすいように、平易な文体で書かせていただきました。

お持ちした本も、そうした主旨に沿ってセレクトして、箱に並べました。ブース正面、いちばん目立つところ、今回は、「くまさん」シリーズを並べてみたんです。フィービ・ウォージントン 作・絵 「くまさん」シリーズ(福音館書店)は、「くまさん」が一生懸命働く姿に胸をうたれる可愛い可愛い絵本シリーズなのでした。「くまさん」は誠実に働きます。だから、みんなに愛されます。「くまさん」は毎日懸命に働いていますから、夜は疲れてぐっすり眠ります。その、ほんのわずかな、おうちでの「暮らし」の時間の描写も、とても心温まるものなのでした。そんな「くまさん」シリーズがとても好きで、2021年5月のオープン以来、さりげなくずっと販売を続けてきたのですが、このたび、マルシェ出店時の目玉商品としてディスプレイをしてみたのです。するとまあ、マルシェにいらしてくださったみなさまくちぐちに「これ好き」「これ持ってる」「くまさんや!」「くまさんおる!」「このくまさんめっちゃ働きものやねん」などなどと、くまさんの愛されぶりがひしひしと伝わってまいりました。

愛されている「くまさん」

「くまさん」シリーズは、「働くってなんだろう」を考えるヒントをくれるあたたかい本です。現在、6冊の「くまさん」シリーズが刊行されています。

パンやの くまさん
ゆうびんやの くまさん
うえきやの くまさん
せきたんやの くまさん
価格:1,100円(税込)
初版年月日: 1987年05月30日

しょうぼうしの くまさん:
ボートやの くまさん:
価格:1,100円(税込)
初版年月日:2020年09月10日

「お金のため」ではなくって、みんなが生きていくために必要なものを一生懸命つくりだしていくこと、つくりだしたものを届けていくこと、そうした営みを「働く」と呼ぶならば、「働く」ってとっても尊いことですね。

そうそう、『ゆうびんやの くまさん』は、クリスマス・イブに大忙しで働く「くまさん」のようすを描いたお話なんですよ。クリスマスにぜひ、お読みいただけたら嬉しくおもいます。

長い追伸:

きのうは、一時、さっと雨が降りました。12時~13時頃の時間帯、本を守るべく、用意していたレインシートをかけたりして、本を引き下げました。この時間帯にご来店くださいましたみなさま、じゅうぶんに本をご覧いただくことができず、たいへん申し訳ございませんでした。

たいへんな状況でしたが、なにより、手伝ってくれていた「文学を学んでいる学生さん」が、てきぱきと本を出し下げしてくれたので、なんとか乗り越えることができました。本を愛する青年ゆえ、手先がやさしく、本を傷つけることなく、ぱぱぱ、と本を整えることができるのでした。いつも手伝ってくれてありがとう!

また、雨の時間帯、開業以来なぜかしんどい時にふらっと現れて励ましてくださるお客さまがいらしてくださって限られたスペースの中でも本を選んでお買い上げくださったり、(お子さんと一緒に)やさしく声をかけてくださったかたもいたりして、とても励まされました。雨がやんだあとも、差し入れをしてくださったりしてくださったみなさまにも心より感謝申しあげます。やさしさの巡りを感じたいちにちでありました。地域のみんなでつくりあげるビーチ・マルシェだからこそ感じられたことだったと思います。終了後は雨雲が抜け、淡路島に夕陽が降り注いでいました。自然とみんな集まって、きれいだねえ、なんて言って、気が付けばみんなで「ぼけっと」している様子が印象的でした。

ビーチ・クリーンをする少年と夕陽

当日は、塩屋・垂水の「こども編集部」のみんなも勉強に来ていました!昨年9月に塩屋のhesoさんで、「こども編集部」のみんなと「誰かのために本を選ぶということ」というワークショップをさせていただいたのですが、そのときのみんなとも再会できてとても嬉しかったです!「こども編集部」の子たちはみんな熱心に、働くって何だろう、ものを作って売るってどういうことだろう、ということを会場で勉強していました。地域のみんなでこどもたちのためにできることをしていこうと活動しておられる方々もたくさんおられ、それは本当に素晴らしいことだよなあ、と思いました。わたしも、本屋さんとしての立場で、これからも、お役に立てたらいいなあと思いました!

神戸垂水こども編集部
https://kodomo-henshubu.com/

須磨を愛するひとたちでつくりあげるビーチ・マルシェ「BOKETTO(ぼけっと)」は、次回2024/1/14(日曜日)開催の予定だそうです!自由港書店も出店の予定です。年末には、来年の予定をお知らせします!ぜひ、「ぼけっと」しに、遊びにいらしてくださいね!

この記事が参加している募集

お金について考える

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?