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【おすすめの詩やエッセイをご紹介】少し早く朝を迎えたあなたへ

こんばんは!自由丁スタッフの髙野です。

今日は、学生のスタッフから明後日が卒業式なんですという話を聞いて、3月の頭はそういう時期だったなぁと思い出していました。

明後日は東京はどうやら雨予報ですが、学生の皆さんはどうか晴れやかな気持ちで学生最後の瞬間を楽しんでほしいなと思います^^

さて、今回も「自由丁今朝の落書き」よりおすすめの一篇をご紹介していきます!

おすすめの一篇『Beautiful World』

温かくした部屋で微睡む
いつもより早く起きて
少し長い朝を泳ぐ

東の窓を開け
今日の空気を肌に塗る
眩しい

声はなく
言葉もない
少し色素の薄い瞳

シャワーを浴びる
化粧水の水面
ドライヤーで髪を乾かす
気持ちがいいな
少しだけ
風をまとった心地
使い古した掌がなでる

昨夜の雨で湿った街
軽い靴を履いてゆく
ホットでいいかい
カウンター越しの笑みが言う

今日を望んだというよりも
今日に呼ばれたかのように
思える程に意思もなく
健気に過ごす

澄んだ私が静かに抱かれた
透き通った朝の色気

本日も読んでくださりありがとうございます。身体の中に、何の言葉もないような、心の中に、誰の台詞もないような、限りなく澄んだ瞳で、見つめたい。

2024年3月1日の「自由丁今朝の落書き」より

自由丁スタッフからのコメント

今回は、清々しい空気が感じられていいなぁと思って選んだ一篇でした。いかがでしたか?

私はこの一篇から、朝目覚めたばかりでちょっと微睡んでいて、身体も頭も動き出す前のふわふわした心地を思い浮かべました。

今日はあれをやるんだとか、昨日あの人はこう言ってたとか、そんな意思や言葉もなく、ただその瞬間の空気に溶け込んでいるような時間。

そういう時間の心地よさを知ってはいるものの、日常の中でそんな風に過ごしている時間はあまりない気がするので、自分にとってよいものを思い出させてくれる一篇だなぁとも思いました。

皆さんはどんなことを感じましたか?
願わくば、明日澄んだ心地で朝を迎えられますように^^

自由丁今朝の落書きについて

自由丁今朝の落書きは、自由丁オーナーであり、詩人・エッセイストの小山将平が毎日書く言葉たちです。

ご紹介する作品は、あなたの気持ちにそっと寄り添ってくれるような詩だったり、思わず一緒に唸ってしまうような日頃の考え事を綴ったエッセイだったり。
内容は様々ですが、何気ない日々の他愛ない時間を愛でるような、ほっと一息つけるような文章が多いです。

数分でお読み頂けるものなので、ちょっとした休憩時間に、待ち合わせの合間に、眠りにつく前に、ぜひ。

▼これまでの作品や最新作はこちらからお読み頂けます!

最後に

こちらの記事では、一週間のうちに書かれた「自由丁今朝の落書き」の中から、自由丁スタッフがおすすめの一篇を選び、コメントと共にご紹介しています。

一緒にあれこれ考えてみたり、ただぼーっと読んでみたり、お気に入りの一篇を探したりして頂けたら嬉しいです!
「こんなことを思った」「この言葉に共感した」などの感想をシェアして頂けたらさらに大喜びです。ぜひフォローもよろしくお願いします^^